仕事で提供しているサービスの値段は、すべてホームページ上に明示しています。
その理由は、その金額でやるためです。
特に、形のないものを売る税理士をはじめとした士業、コンサルティングは、値段の根拠というものが漠然としがちです。いくらが妥当なのか?悩むこともあるかもしれません。
だからといって、その場の言い値としてはいけません。根拠がないからです。
決めて明示する。
そうすることで、
自分で決めた仕事の値段。決めた金額そのものが値段の根拠になります。
料金は、その金額になっています
税務顧問、スポットでの税務相談をはじめ、ホームページに明示してやっていることを掲げているメニューには、すべて値段を付けています。
値段を付けて、見て分かるようにしています。
仕事のお申込みの多くは、事務所ホームページやクラウド会計ソフトの公認メンバー情報ページからいただくことがほとんどなので、事前に値段は見てもらえます。
料金を明示しておくことで、「その金額でやっている」ということが分かります。
また、ネットを介さずに直で会って料金を聞かれたときも、すでに決まっているので即答できます。
「その金額になっています」と。
もちろん、私の税理士という仕事は自分ひとりでやっているので、組織に所属しているわけではありません。
組織が料金を決めてくれるのでは、ないわけです。自分で決めないといけません。
それが決められずに、税理士でも相手の懐具合を見つつ、その場の言い値で値段を決めている人もいます。ただ、それではいけないと考えています。
「その金額になっています」というと、組織にいて、まるで自分が決めていないかのような言い方ですが、それが奏功します。
決まっている金額は、それ自体が値段の根拠になるからです。
すでに決めている料金を見せることで明確になる値段
値段を聞かれたとき、すぐに手元にスマホやパソコンを出せる状況にあるときは、事務所ホームページの料金表の部分を出して見てもらっています。
それを見てもらいつつ、「こうなっている」と説明します。
こうして見てもらうと、選択は二分に分かれます。
・その値段で了承してもらい、ご依頼
・その値段が高いと思われ、またの機会に
ほとんど場合、中間はありません。中間とは、値切り交渉があるかどうか。それは、ほぼないです。
これで、良いと思っています。
折り合わなければ、仕方ありません。ある意味、明確です。
私があえて料金表を見せつつ、値段を説明するには意味があります。
それは、値段に根拠があることを知ってもらうためです。
値段を出していないと、常に自分の口から説明するか、その旨をメールなどで書かなければいけません。
ただ、これをやると、値段の理由を聞かれてしまうことがあります。
「値段の理由?」
聞かれたらどうしますか?その場での言い値、相手の懐具合を見てなんとなく決めた金額だとしたら、しどろもどろです。値切られてしまうこともあることでしょう。
しかしながら、すでに料金表があるなど、明確に値段を決めている場合は違います。
実は値段の理由も、「そう決めているから」で説明できるからです。
値段の理由は、そう決めているから
たとえば、飲食店に行った際には、必ずメニューがあり、値段が明示されています。
らーめん 800円
これに対して、「なぜ800円なのですか?」
と聞く方は、おそらくほとんどいないでしょう。
それは、800円と決められているからです。
一方、「値段は店主に聞いてください」とあって、聞いてみたところ、
「うーん、じゃあ800円!」と考えたように言われたら、理由を聞きたくなります。
多くのものの値段は、その値段になっているからその金額です。それが値段の理由になっています。
特に、税理士をはじめとした士業、コンサルタントなどの仕事は、見えるモノを売っているわけではありません。直接的な仕入原価はないわけです。
これまでの経験、知識、そして今引き続きアップデートしている学びが大きな仕入です。それに、家賃やシステム料、パソコンなどの備品代などの経費がついてきます。
モノがない以上、自分で金額を決める必要があります。
私の場合、ある程度の相場は見つつ、自分が納得できる値段を自分で設定しています。
もし、仕事の値段が曖昧であるというのであれば、こうだという金額を決めた方が良いでしょう。
決めていること、それがその仕事の値段になります。
編集後記(きのうの野田)
少し前に、メニューに出していないサービスについて、金額を聞かれたので答えました。
そこで、値段に理由を聞かれました。はっとしましたね。
ここで気付いたのが、今日のブログです。