数字を見ながら、「思ったより利益が出ないんですが・・・」といった話をすることがあります。
忙しく働いてはいて、会社が動いているのに、儲からないというケースです。
そうした場合、原因はいくつか考えられます。
自分の場合はどうか?考えてみましょう。
忙しく働いているから、儲かるわけではない
仕事をそこそこの数こなしていて、従業員がそれなりに忙しく働いていて、会社は動いている。
そんな状態であっても、売上と経費・利益という数字に落とし込んでみると、思ったより利益出ていないというケースがあります。
これが冒頭の、「忙しく働いているんだけどなぁ」という相談になってくるわけです。
しかしながら、忙しく働いている=儲かっている、というわけにはいかないことを、頭に入れておかないといけません。
忙しいと儲かっているような感じがしますが、必ずしもそうではありません。
数字を見たところ儲かっていない場合、良くある原因があります。
それに当てはまりはしないか?考えてみたいところです。
具体的に、5つのケース別パターンを紹介してみましょう。
そもそも、仕事が少ないのではないか?
まず、そもそも仕事が少ないというケースがあります。
仕事が少なければ、その分の売上は少なくなります。
経費には、売上に関係なく、ある程度かかってくる固定費というものが存在します。
たとえば、事務所家賃や定額で利用しているサービスの料金など。
そういった固定費は、ある程度の売上があってはじめて、まかないきれるものと言えます。
月に10万円の事務所家賃を払っているのであれば、月に10万円より多く利益をとれる売上を得なければ、成立しません。
実際には、この固定費にプラスして変動費がかかってきます。変動費は、売上が上がるにつれて増えていく経費です。(電気代や旅費、運賃や給与など)
この、固定費+変動費をまかないきれるほどの仕事があるのかどうかという問題があります。
単価設定が安い
儲からない理由が、売上の単価が安く設定されていることによる場合があります。
そもそも、その単価ではいくら忙しく働いていても、利益をとることが難しいというケースです。
競業との価格戦争で価格を下げている場合、その単価設定では儲からない構造になっている場合があるので、それには早急に気づきたいところです。
一見すると忙しく働いていると、そこが見過ごされがちです。
よくあるのは、とれない利益を確保するために従業員に適切な給与を払っていないというのがあります。これでは、ブラック企業になってしまいます。
また、競合とは関係なしに、単に価格設定を誤っていたという場合もあるかもしれません。
本当はもう少し上げることが出来るのであれば、単価を上げないと利益が出ません。
いずれの場合も、単価を上げられないか?考える必要があります。
事業として成り立たなくなっている場合
時の流れの影響で、あまり需要がなくなってきているという場合があります。
その商売が事業として成り立たせるのは難しいというケースです。
大手の価格戦略の影響を受けていることや、時代的に商品やサービスそのものにニーズがない場合があり得ます。
この場合、利益がとれないというよりも、赤字ということが多いかもしれません。
やり方を大きく変えるか、新規事業に乗り出すか。策を練ることが必要です。
ひとを雇いすぎている場合
売上、事業の規模の割に、ひとを雇いすぎているというケースがあります。
まれに、ひとを雇うのが好きな方が事業をやっている場合に多いケースです。
とりあえず人を雇う。
人手が足りなくなる前に、雇っておく。
人材を育てたい。
それぞれ様々ですが、ひとを雇いたいと思い、雇ってしまっていることがあります。
その割に、お店や会社の方はそこまで忙しくなく、人手が余っているように見える状況だったりして・・・。
人を雇うのが好きな社長の場合、これは第三者でないと気づきにくいことです。
これも考える必要があります。
経費削減が必要である場合
そして、王道ですが経費削減が必要である場合もあります。
不要な経費支払いがあれば、その分だけ利益を圧縮してしまいます。
誘われて参加した会の会費。(現在は利用無し)
当初無料で加入したサービスで、いまは有料になっている。(かつ、使っていない)
今はもう使っていない機器のレンタル・リース代
などなど。削減できる無駄な経費がないかどうか、探ってみる価値はあります。ひとつひとつは小さくても、合計してみると大きいこともあります。
利益が出ない理由を王道に求める価値はあります。
利益が出ない理由。まとめ
それなりに忙しく働いていて、会社も事業も回っているんだけど、思うように利益が出ない場合にあり得る理由について書いてきました。
いずれも、意外にあるケースです。
それも、ひとつの理由だけではなく、二つ、三つとも当てはまることもあります。
それら当てはまる理由をつぶしていくことで利益になるのであれば、ぜひ試してみてほしいところ。
特に、すぐに実践できること、試せることは出来るだけ早いうちに手を打つことで、傷は浅くて済みます。
出来ることはないか?考える参考にしていただければと思います。