税理士は理系の人がやる仕事なのか?
実際、簿記や税理士試験の話をするとき、「私は文系だからダメだよ」という声を聞くことは多いもの。
しかし、必ずしも理系の仕事ではないはず・・・。なぜなら私がド文系だから。
税理士は文系か、理系か
税理士は文系なのか?理系なのか?
税理士の仕事について、税理士と普段付き合う機会がない仕事をしている方相手に話をしていると、案外言われる、あるあるがあります。
「学生時代、理系だったんですね?私は文系だからだめです~」
なぜか、理系がやる仕事だと思われている率は結構高いです。
知り合いの税理士となった仲間や、今も勉強に挑んでいる友人のなかにも、親戚や周りから理系だからということで、勧められたというのが数名います。
確かに、税理士という仕事、そして税理士試験においては、「数字」は扱います。
しかし、数学的であるかといえば、実際そうではありません。
税理士は理系ではない、計算は数学ではない
税理士。税金を計算するということで、もちろん「数字」は扱います。
数字を扱うから、イコール理系であると思われているのでしょう。
理系に代表されるものとしてある、「数学」
「数学」をもじって、「数字」
そして、「数字」を扱う仕事だから、学生時代は「数学」が得意だったのだろう・・・。
こう思われている節はあるんじゃないかと思います。
数学に代表されるのは、公式をあてはめて、答えを出すというもの。しかし、税理士試験ではそこまで「数字」を駆使しません。
やることといえば、どうやって計算するかという「方法」を覚えて、それを与えられている数字を集計してきて、計算するというものです。
たとえば、減価償却。
機械を買ってきた。耐用年数は10年。
支払金額は、
・本体500万
・取り付け費用50万
・1年整備パック30万
減価償却の対象となるのは、本体と付随費用(使うのに必要不可欠なもの)で、500万と50万で、550万円。1年整備パックは機械を使うのに必要不可欠でないから、修繕費として経費。
減価償却は550万円をベースに計算する。
550万 × 0.200 = 110万(これを減価償却費とする)
0.200は、表で与えられていて、覚えている必要はない。
どうやって計算するかという、考え方と基本的な計算の仕方が試験では問われる。難しいのは計算自体ではなく、考え方。この例でいえば、本体はいくらか?といったようなことで、難しいのが税理士試験で、税理士の仕事です。
どう考えるかというのは、ルールが決まっていますが、それぞれのケースに当てはめるとケースバイケースなので、どう捉えるかが難しいわけです。この解釈が仕事の大部分なのかなと思っています。
だから、数学ではないし、必ずしも理系である必要はないということです。
特に私はド文系。理系説は一蹴。
税理士は必ずしも理系ではありません。
というのも、特に私は相当の文系だからです。ド文系ともいえるでしょう。
おそらく、歩いている人100人つかまえて、全員に数学の問題を解かせたら、私はワースト10に入ると思います。なぜなら、数学はほぼスルーしてきてしまっているから・・・。
まだ、中学までは良かったのですが、高校ではもうダメでしたね。
一度、8点をとった記憶があります。このときは課題をやらないと1が出てしまうという事で、大変だった記憶があります。1だと留年しますからね。それだけ数学は苦手でした。
だから、もし数学が苦手だから税理士は諦めるという若い人がいたとしたら、それは時期尚早だと言いたいです。難しいのは数学的なところではない、ということ。
ちなみに、私はもともと簿記検定から始めました。3級・2級と。1級はとっていません。受けてもいません。
その理由は、2級から出てくる工業簿記が苦手だったから。工業簿記は、原価とか計算する基礎を学ぶもので、これが数学っぽくてしんどかったのです。
そうした工業簿記と、さらにややこしい原価計算が出てくる1級は無理と思い、断念。
原価計算が試験科目にある、公認会計士もその段階でパスしました。多くの場合、簿記の勉強を始めると、その先に税理士か公認会計士を見据えるパターンが多く、専門学校もそれを推します。私は迷わず税理士の方へ。
こうして、数学が苦手で、私が思う「理系」を避けて、いまの税理士があります。
税理士はド文系でも大丈夫です。文系で興味があるなら、トライする意味はあります。
編集後記
昨日はセミナー準備、詰めなど。だいぶ固まってきました。
ちなみに両日程とも、まだ残席あります。