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信念をとるか?状況をみて安全策をとるか?税理士試験・試験中の迷い、ジレンマ。

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税理士試験の受験シーズンは、この確定申告の時期を過ぎ、春頃からだんだんと、模試の回数が増えていきます。

この頃から、夏の試験日までは、案外あっという間です。

そんなことを思い返していたら、試験のことについて、ひとつ思い出しました。

試験本番、問題を解きながら、信念をとるか、安全策をとるかどうかで、迷ったことがありました。

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信念と、状況からの安全策

税理士試験を受験するまでには、何度も答練があり、模試があり、多くの問題を解いていきます。

そして、本試験を迎えます。

試験直前期からの答練と本試験は、応用的になり、読み解き、解いていくのが難しいものが多いです。

解いていくなかで、確信が持てず、二択を迫られることも多いです。

その二択が、

「自分がこうだと思う信念で選ぶ方法」と「問題の状況を見て、こうすべき、という安全策」に、分かれるのです。

特に、この二択は、本試験となれば、合否を分ける大きな判断となり、悩みます。

私は、この二択で何度か失敗しています。

信念か?安全策か?

問題を解いていて、どう答えるのが正しいかどうかで迷うときは、以下のようなパターンがあります。

・2つか3つの方法があり、どれかを採れば良いのは分かるが、どれかは分からない

・どうしたら良いのか全く分からない

後者の方は、あてがないのです。とにかく、何かを書かなければいけません。

一方、前者の方は、手にある判断のなかに正しいものがあるわけです。うまくいくかもしれないし、ダメかもしれない。このジレンマは相当なものです。

私の場合、消費税の試験で2度、このケースで悩み、誤ったほうを選択しました。

この2度のパターン、紹介してみましょう。

・原則課税か、簡易課税か

確か22年の消費税の試験でしたが、計算で、原則なのか、簡易なのかがギリギリのところで、悩まされた問題でした。

私がとった計算は、原則課税。

しかし、原則でいくと、そのときの資料の与えられ方だと、答案の枠が結構余るのです。そして、その他の計算や理論の見直しを確認しても、最後に時間が余りました。

「これはもしかして、簡易が正しいか・・・?」と思い始めました。

しかし、自分が思うのは原則課税。自分の信念か、状況から安全策をとるか・・・。

私としては、もちろん信念を採りました。

しかしながら、残念なことに、信念は間違っていました。

この回では、状況の違和感は的中していたわけです。

・通常の仕入税額控除か、国等の特例か

さらに次の年、23年です。

その年も消費税で、悩まされました。

この年は、理論の問題で、宗教法人の仕入税額控除について答えるものでした。

私は宗教法人が、この規定上の国等にあたるとは知らずに、どうしたものか判断に困ってしまいました。

ここで、私は考え、宗教法人は一般の法人と同じであり、通常の仕入税額控除と同じと書くという信念でいくことにしました。

しかし、消費税の勉強をやったことがある方なら分かるかと思いますが、仕入税額控除の規定は長いんですよね。まともに書くと結構な量になります。

ところが、解答箇所は答案の下のほうの、10行もなかったのです。

通常の仕入税額控除を書くなら、それこそ超概要で終わります。私はそれを書いたのです。

一方、宗教法人が国等なら、ざっとそこそこの内容を書ける感じでした。

「通常の仕入控除にしては狭すぎる・・・。しかし宗教法人は国等とは限らない・・・か・・」

自分が思う信念なのか、それとも状況を見て安全策か。

結果、私は信念通り、通常の仕入税額控除を選択して、ここでもまた間違いとなりました。

2年連続、信念に従いましたが、やられましたね(笑)

後悔しない解答と状況安全の狭間

ここまで、私が信念を貫いて、結果としては失敗してしまった話を紹介してみました。

ここで書いてしまえば数行ですが、そのときの、その瞬間は、スローモーションな時間軸だったような気がしますね。

時間は過ぎ、判断を迫られる。

この、自分の信念なのか?状況から見て安全策かで迷うのは、答えがどうこうという以外に、もうひとつ判断軸が加わってきます。

それは、自分を信じるということと、後悔しないということ。

自分が思う答えがあるのだけれど、もう一方の方が合っている気がするというとき、信念を曲げて、もう一方に行って間違えたら、絶対後悔すると思うのです。

だから、私は信念を優先してしまうのです。

ただ、結果として間違いが判明したときには、信念はやめればよかったと後悔するんですけどね。でも、これは結果論ですから。

肝心なのは、本試験の、そのときにどう思うかです。

このとき、後悔しない解答と、状況を見た安全に挟まれます。

とはいえ、本試験は状況を見ることで、正しい答えを導き出せるというルートがあることも、確かですよね。

まさに、私が失敗した二回は、答案に見られる状況が示していたわけですし。

ただ、必ずしも状況が正しいとは言い切れない。信念が勝つ場合もあるでしょう。

本試験で判断に迷ったら・・・やはりそのときの自分が後悔しない方を選ぶのが良いのかもしれません。

ひとつ、自分の頭を信じることですね。

編集後記

ようやくコンディションが戻ってきました。

しかし、先日ぶり返したので警戒しています。

大事をとりつつ、攻める。

この兼ね合いが難しいです。(笑)


クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
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