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期末に車を買っても節税にはならない理由。費用の分割である減価償却の基本と例外。

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決算を迎える直前で、思ったより利益が出ることが分かると、大きな買い物をすることで利益を減らして節税を図ろうとされることは少なくありません。

その代表格といえば、車の購入。期末に申し込み、大きな金額を支払い、納車となります。

ただし、期末に支払ったその金額は、全額が一度に費用になるわけではありません。

車は減価償却資産。減価償却をする

決算に向けて数字を整理をしていると、棚卸や決算処理で思いのほか数字が動き、想定よりも利益が出るというようなことは、あります。

このままいけば、その分納税は増えます。

こうしたときに、大きな買い物をして利益を減らして、納税をおさえようとするケースがあります。

しかしながら、車は支払った金額が一度に費用となるのではなく、減価償却で分割して費用化することになり、節税というインパクトは実際ありません。

たとえば、500万円の車を購入してきたとしましょう。通常、納車を受けて乗り出せば、その日から事業に用していると判断します。

多くの普通乗用車といわれる車は、耐用年数6年とされることが多いです。特に会社で選定していなければ、償却は定率法で行います。

29年8月決算の会社が8月に購入したとすれば、以下のように計算します。

5,000,000 × 0.333 × 1/12 = 138,750

耐用年数6年で、定率法の場合、償却率は0.333。期末月に乗っていれば、さらにそれを1月分にします。

一度の支出500万円が、全額費用でいけると思ってしまっているケースは少なくないかもしれません。しかしながら、実際は138,750円しか利益は減らせないということになります。

車、備品、機械・建物や設備は、減価償却資産といわれ、それぞれが決められた方法と年数の償却率で、分割して費用化する必要があります。

こうなると、節税のインパクトはほとんどありません。それを受けて、「何かないの?」という話も聞かれます。

何か特別な方法。あるとも言えるし、ないとも言えます。

減価償却には、特例的な方法はある

車などの減価償却資産は、支払額を一度に費用とはできないという話です。

ただ、方法がないかといえば、ないこともないといえます。減価償却には、特例的な方法がいくつかあります。

・中古で買う

中古で買うと、過去に使われていた年数を引いた残りの年数で、償却をすることが出来ます。

さきほどの新車で普通車だと、6年。年12か月で0.333の分だけ費用に出来ていました。

中古で買った時の償却年数は、以下のやり方で特別に把握します。

A (本来の耐用年数) - (経過した年数)

B (経過年数) × 20%

年数 = A + B

4年経過の車でやると、

A 6年 - 4年 = 2年

B 4年 × 20% = 1年

C 2年 + 1年 = 3年

3年だと、年間0.667の割合で計算され、一年目でも少しインパクトはとれます。

ちなみに、耐用年数を全部経過している中古を買えば、本来の年数の20%の年数でOKとなります。ただ、本来6年だと、6年の20%は1.2となります。2を下回るときは、2年で計算することになります。

2年で償却となれば、償却年数が短ければ短いほど、償却費は多くとれます。よく、「車は5年落ちのベンツを買え」といったことが言われるのはそのためです。

また、中古で買う以外にも、微力ながら方法はあります。

30万未満で買う場合、全額償却が可能という方法です。会社が税抜経理なら税抜30万未満、税込み経理なら込みで30万未満で把握します。

法人であれば、青色の届け出が出ていれば、この方法は使えます。青色でなければ、適用はありません。

営業所間を移動するための、乗りつぶしの車を中古で買ったりすれば、30万未満はあり得ます。こうした場合、30万未満なら、その期の経費でいけます。

また、青色の適用がない会社だとしても、10万未満ならどんな会社でも全額費用でいけます。

原則的な減価償却の方法があるなかで、特例的な方法として、中古や少額の方法があります。

ただ、節税だけを考えて物を買うというわけにはいかないので、実際に使えるか、状態や保証はどうかというところまで含めて考えるべきではありますね。

30万未満の方法は、減価償却のなかでは使える手法

車を買った場合の原則、中古の場合の特例それぞれ見てきました。ついでに30万未満法も。

実際、原則の0.333なら、期末月に買って、138,750円

中古で耐用年数3年となれば、500万円 × 0.667 × 1/12 = 277,916

期末月に買うと、12分割されるので、当初大きな節税を目論んでいたのであるとすれば、肩透かしな感じになります。500万を一度に償却と考えているなら、どちらもインパクトは小さいでしょう。

一方、30万未満の方法なら、車は金額的に難しいケースが多いですが、パソコンやプリンターなどの事務機。備品のようなものであれば、金額がおさまるケースは多いです。ひとつが30万未満かで判断するので、いくつあってもOKです、ただ、全部で300万円まで。29万円のパソコンを10台買えば290万円。これなら構いません。

これは、必要なものがあれば使える方法ではないかなと思っています。

ただし、減価償却は買っただけでは償却として費用化が認められません。使いだしていることが要件です。パソコンを箱に入れてしまってあれば、それは使用時からの償却となってしまいます。

設備の購入で節税を図ろうとするなら、事前に検討の余地はあります。

機会や設備など、例外的な特例法で、手続きを踏むことで、大きな金額を全額償却できる特別償却という方法もあります。実用的なことまで考えて、うまく数字を把握してみましょう。

編集後記

先日、湘南国際のトレーニングで使った、トリガーポイントというケア用具が届いていました。

早速ふくらはぎから使ってみると、足がつる直前みたいになって、それでもゆっくりやることで意味があるそう。しばらく使い込んでみます・・・!


クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
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