税金計算や経理のネックになるものとして、現金取引があります。
お店で売上のお金を受け取らなければならない現金商売を除いては、出来る限り現金の受け渡しは減らした方が良いと考えています。
経理・やりとりを複雑にするのは現金取引
現金取引は出来るだけ減らし、少ない方が良いと考えています。
理由は、税務調査対策、経理の効率化を測れるようにする、安全な取引など、メリットに働く要素が大きいからです。
現金取引は、税務調査のチェックポイント
現金取引は直接現金の受け渡しをする取引であることから、お金の流れがどこにも残りません。その特性から、現金取引の売上は税務調査で要チェックポイントとなっています。
現金売上の場合、現金で売り上げたお金を経理に乗せ忘れるということもあり得ます。
税務調査の際は、売上の帳簿と売上伝票などの資料を照らし合わせて、どちらかに間違いはないかどうか調べます。
そして、伝票には売上としてあるのに、経理にその売上が乗っていないと、売上の計上もれとして問題になります。税務調査でよくある指摘事項です。
そのため、現金商売の場合は別ですが、出来るだけ売上は現金で受け取らない方が良いと考えています。
基本的に振込入金にしてもらう、現金受取が多いなら振込を徐々に増やすなどして、現金のやりとりを減らしたいところです。
振込であれば、確定申告の際に残高を合わせる必要があるため、売上がもれることはありません。
経理の効率化を図れるようにするため
現金取引といえば、経費の支払いを現金で払うことは多いです。
こうした現金での経費の支払いも、出来る限り減らした方が良いと考えています。
いま、経理の効率化を図ろうと思えば、ある程度のところまで効率的に行い、時間短縮やストレス軽減が出来るようになっています。クラウド会計ソフトがその役割を担ってくれます。
クラウド会計ソフトであれば、利用している銀行口座の取引情報をソフトに引っ張ることができます。また、カード会社の利用情報も引っ張ることができます。いずれも、引っ張ってきた情報を自分で確認して、訂正すれば経理は済みます。
一方で、現金での経費の支払いは、クラウド会計ソフトを利用していても、自身で入力処理をしなければいけません。現金支払いでは、効率化を図ることには寄与しません。
経費の支払いを振込にするか、仕事専用カードで決済するようにしていれば、経理の効率化を図ろうとすることができます。
全部は無理でも、徐々に移行していくというのも手でしょう。
現金取引の処理が、一番経理を悩ませるところあるのは、昔も今も変わりないことです。
領収書をなくしたときに「払った払わない」知らず
また、現金取引でもっともリスクといえるのが、取引当事者間で「払った、払っていない」という事態が起きることです。
すでにお分かりのように、現金取引は足が一切付きません。
唯一の証拠となるのが、「領収書」があるかどうかです。
こちらが支払い側のとき、すでに支払った代金の領収書を紛失してしまった場合に、やっかいなことになる可能性があります。
先方から、「先日の代金を、まだいただいていないかと思うのですが・・・」と言われたとき、トラブルが生じます。
相手方で確実に記録をとってあれば良いのでしょうが、いい加減な相手の場合に、二重に請求されてしまって、「払った・払っていない」で揉めることもあり得ないことではありません。
唯一の証拠といえども、紙きれ一枚だったりします。
一方で、振込入金としていれば、口座を通してやりとりするわけであり、確実に足は付きます。
こういったケースは、まれにあることです。特に、金額が大きい場合はより注意が必要ですね。
というわけで、税務調査対策でもあり、経理の効率化、現金取引のトラブルという側面から、現金取引は出来る限り減らした方が良いという話をしてきました。
現金であれば、とにかく払ってしまえばコトが済むため、切り替えが面倒とは思ってしまうかもしれませんが、切り替えは一時だったりしますしね。
キャッシュレスとまでは言いませんが、出来る限り減らしていくことでメリットは得られます。
編集後記
とはいえ、カフェや飲食代などの小さな支払いは現金支払いが避けられなかったりします。
自分の経理をするときは、excelに打ち込んでクラウド会計に流していますが、これはコツコツな作業ですね。全部それだったら・・・。
けさは、5時起き。ブログからの朝ランと決めこんだのですが、6時でもすでに暑くて結構ボロボロに。気付けば7月。熱中症対策は必要ですね。