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税理士的常識と世間の常識。整体院の回数券が一か月で期限切れとなる理由を税理士的視点から考えてみた。

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普段の暮らしのなかで、「これは何でこうなるんでしょ?」と思ったとき、税理士的な視点で見てしまうということは多いです。

先日、整体院の回数券について考えたときも、クセが出ました。

整体院の回数券は、なぜ一か月期限なのか?

近所にある整体院には、回数券の制度があり、それをまとめて買って使うことで、お得に利用できるというものがあります。

しかし、その回数券、期限が一か月しかありません。

利用している人から話を聞くと、

「通っている分には良いのだけど、急に行かなくなることがあるから、そうしたときに回数券が無駄になるんで、その都度払っていて回数券は使っていない」との話を聞いた。

要は、週一ペースでいかないと消化できないような回数券であるとのこと。

確かに、行くときは行くけど、忙しいときはあるし、ミスマッチでなぜか予約がとれないことが続いてテンションが下がったりなどあって、急に行かなくなることは多いもの。しかも、回数券を買った途端に行かなくなる傾向にあるという。

これを聞き、「いやぁ、一か月はタイトでしょ」と思ったと同時に、「なぜ一か月?」とも思い、ついつい税理士的視点が発動したというわけです。

税理士的視点で、一か月回数券の謎を明かす

一般論で考えたとき、整体院の回数券が一か月である理由は、こんなことが考えられそうです。

・買って、よく来てほしい。三か月にすると、なかなか来ない。(本当はこれが理由らしい)

・継続して通った方が、効く(よく聞く話。「毎日来るのが理想ですよ~」ってやつ)

と、こんなものかと思います。

しかし、私がそれを考えたとき、一発目に浮かんだのが、これでした。

「回数券の期限を長くすると、期限が年をまたいだ場合に、経理がややこしくなるからじゃない?」

要は、こういうことです。

回数券は、それを販売した時点では、経理上で売上とはならずに、先に代金を受け取っただけという扱いになります。そして、利用した都度、一枚一枚が売上とカウントされます。

経理のルールで、売上をどこのポイントで上げるかは決まっていて、

・商品を売るなら→ものを引き渡したとき

・サービス(整体)提供→その提供時

と、原則的には決まっています。

たとえば、12月1日に、1枚1000円×5=5枚5000円の回数券を売ったとしましょう。

一か月期限だったとき、回数券が12月31日までに3枚使われ、2枚が未使用の場合、2枚は期限切れになり、使われなくてもその時点で売上が立ちます。

しかし、3か月期限とすると、経理がややこしくなってきます。

12月1日に5枚5000円で売って、3枚しか使われていないと、2枚は来年繰越となります。この整体院が個人事業主である場合、2枚2000円は、前受金のままで年を越すので、売上とはなりません。

年を越したとき、一度売った回数券について、どのタイミングで売ったかどうかによって、

・施工をして売上となった分

・期限が切れて結果的に売上になった分

・期限が続いていて、前受金となった分

の3つがあり、年末で締めて確定申告というときに、回数券の管理上、前受がややこしいというわけです。

これが、1人2人ならまだしも、何十人もいると、ややこしい。

期限を3か月とか長くすると、年を越す分が多くなって、余計にややこしくなります。

期限が一か月だと、期限が到来して年を越すので、使われるか、期限切れとなるかで、売上とすることが出来るので、経理の面倒さは避けられます。

「それが理由なんじゃない?」という、分かったようで分からない話でした。

実は、回数券そのものが面倒

ここで、回数券を販売することを考えてみると、回数券の経理はややこしいとしか思えなくなってきました。

店の経営上は、回数券を売ると、その分は必ず来てくれるということで、売りが保証されます。もちろん、お金も先にもらえるので、資金繰り上もベターです。

しかし、経理で損益処理をすることを考えると、何百人の回数券管理と回数券経理があるかと思い、冷や汗が出ます・・・。

期限が無限だったら、来るか来ないか分からない人も出てきそう・・・!

使う側とすれば、通常よりお得であって、期限内なら好きなタイミングで使えるから良いけれど、発行する側としては、面倒があるなぁ、と。

1か月回数券としている近所の整体院も、もしかしたら税理士から言われたんじゃないかな?と、勝手に思ってみたりもしているわけですが。

世間の常識的には、整体の効果の問題と片づけられるところ、期限を繰り越して経理がややこしくなると考えてしまうという、税理士的視点?のお話しでした。

編集後記

ついでに、よく言われるものとしてあるのは、「ちゃんと申告してんのかな?この店・・・」と思ってしまうこと。

まぁ、頭がそっちに寄っているのでしょうね。(笑)

昨日は午後から税理士会の租税教育の会議で、なにやら授業について熱く語り合うことになって、そして夜に整体院の話を聞いたので、ついつい税金でモノを考えてしまったのかもしれません。


クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
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