会社を設立したばかりであったり、親の経営する会社を後継したばかりであったりすると、それぞれ社長はいろんな悩みにぶち当たると思います。
経営の悩みも取引の悩みもあれば、会社の数字である税金や会計に関する疑問も多分に浮かんでくるでしょう。
そういったとき、どう解決しているか?ググっていませんか?という話。今日はしてみたいと思います。
ネット上には、情報があふれている
会社を経営する社長。社長が悩みや疑問にぶち当たったとき、一昔前であれば、本で調べてみたり、仲間に聞いてみたりしていたものです。
が、今は違います。今はすぐにGoogle検索やYahoo!検索するんじゃないでしょうか?
税金や会計に関することでも、検索するとすぐに、その疑問に似通った内容のページが出てきます。国税庁HPでの法律、タックスアンサー、全国の会計事務所のHPに載っている税金情報、そしてYahoo!の知恵袋やその類の質問サイトやブログ・・・。
とにかくいろいろ出てきます。
おそらく、いざ疑問が出てきて検索して、参考にするのは、会計事務所のHPでの情報や、質問サイトでの質疑応答ページではないでしょうか。国税庁の法律ページやタックスアンサーは、専門用語で解答されていたりするので、おそらく、そっちは回避するのでは?
そして、回避したページを除いた、会計事務所のページと質問サイトのページを参考にしているかと思いますが、それがどれだけ参考になるか、どこまで信じて良いのか?実はあやしい側面がいっぱいあります。
責任のない解答・難しい税金会計
全国のいろいろな会計事務所が自身のホームページに、税金についてのよくある質問などといったようなページで、税金や会計の処理について、いろいろ書いてあったりします。
また、質問サイトでは、経理担当者と思われる質問者が、自身の事例を書いて、それがどういう結果となるかどうか、質問を投げかけています。そして、誰かは分からない誰か(それが税理士や会計士か、はたまた学生かそこらのオジサンか)がそれに答えています。もしかしたら、別の質問サイトで調べて、その質問サイトに載せていたりするかも・・・。
いずれにしても、その解答主は一切責任を負わないというところにポイントがあって、会計事務所のページなら、下部に免責事項として「この解釈はひとつの考えであり・・・云々・・・これを参考にして問題が生じても責任は負いかねます」というのがあるもので、責任を負ったうえでなされた解答ではありません。まぁ、免責によらず、参考にあたっては自己責任かと思われますが。
質問サイトに至っては、責任も何もないでしょうね。参考にするなら完全に自己責任でしょう。
責任が担保されていない、曖昧であったりやんわりした解答を鵜呑みにして自分の疑問にあてはめて、何かを決定するのはキケンでしょうね・・・。
また、会計事務所のページでも、ある程度信頼できる大規模事務所のページで、その内容が何の間違いもない場合も実はキケンがあります。
税金や会計は、ちょっとした条件の違いによって、その疑問の答えが違ってきます。
一見同じように思える内容で、自分にあてはめて、それで会社の数字作りを進めてしまうと、思わぬ落とし穴にはまることもあり得ます。
税理士として相談に応じるなかでも、これは以前のあれが応用できるかな・・・と思うような事例案件も、とりあえず資料を預かって後に精査してみると、違ったパターンで、回答も異なるものになる、ということも多々あります。業種、規模、税務アクションのタイミング・・・などなど様々な条件の違いが結果の違いを生じさせています。
勝手な解釈で勝手に当てはめるのも、やはりキケンな側面があります。
では、どうやって解決すれば良いのか・・・?
ここまで、みんながよくやっている検索、ググりでの税金会計に関する疑問解消のキケンを見てきました。
では、どう解決すれば良いのか?早く知りたい。税理士を頼んでいる社長でも、税理士のレスポンスが遅かったり、話せる税理士でなかったりして、ついついググってしまうのでしょう。
ではどうするか。
・ググルにしても、数を多く、自分を納得させろ
これは、税金会計の知識に限定されることではなく、どんな疑問でも共通のポイントといえますが、一つの疑問に対して、答えは沢山求めること。ひとつの解答をみて、それだけを鵜呑みにするのではなく、2個も3個も、いくつもページに当たって、その答えの信頼度をあげるというもの。調べてみて、みんな答えが同じなら、それが正解の可能性は高いですし、率が高ければ高いほど、信頼度は高いです。いくつも当たってみましょう。
・日常的に生じる範囲の税金会計の知識だけは習得しておく
仕事をしていくなかで、日常的によく生じる可能性の高い税金や会計のトピックは、調べるでもなく頭に叩き込んでおくのが良いでしょう。よく、設備投資を行うのであれば、減価償却についておさえておく。非課税の支払いや売上があがる会社なら、消費税についておさえておく、など。日常的によく生じるもの、疑問を感じやすいものは、ある程度勉強しておいて、ググりに頼らないようにしましょう。
こうしておくと、設備投資や取引で、業者からのいい加減な話を鵜呑みにしないで済みます。結構業者がインチキな節税情報を吹き込んでくることもあるので、注意しましょう。
・話せる税理士に相談する
ここは基本に立ち返って、すでに税理士に顧問などで依頼している場合は、やはり税理士に聞いてみましょう。月一のミーティングの際などであれば、その場で解答をもらえるケースもありますし、フットワークの軽い税理士であれば、電話やメールでも、事例解答に応じてくれるでしょう。
今回、ググりはキケン・・・ということで話を進めてきていますが、自ら起業した社長ではなく、後継した若社長に特にググりのキケンを危惧してもらいと思っています。何せ、ググりに慣れていて、何でもググりで済ませてしまうという方もいるでしょうから。
後継社長には余計に、税理士に話してもらった方が良いのではないかと思っています。積極的に話してみましょう。もし、話せない税理士、年が離れすぎるのであれば、税理士を代えるという決断も必要でしょう。話したいのに話せないのなら、ほとんど意味はないように思います。よくある世代交代時の、税理士交代、これはよくあることです。
ググりはキケンとはいっても、便利な側面はあります。当たりを増やしたり工夫して、うまく使うところは使って、補足する部分は自分で補っていきましょう。
疑問をそのままにして放置するより、悩みや疑問は早く打ち倒しましょう!
編集後記
体調も戻ってきたので、夏ランのグッズを大量仕入れしようかと思ってます。
塩飴、パックのアクエリアス、などなど。
形から入るタイプなんで、これでテンション上げていきます・・・!