アイデアを考えなくてはいけないとき、断片的に浮かんだアイデアをまとめなくてはいけないとき、苦労することってありますよね。
インプットして、自分なりに自力で考え・まとめて・整理する。
用意した断片的なピースを元に、何度か違うルートで同じ終着予定地点を目指す。
アイデアについて考えるというのは、その考えるという過程を経る、ある意味で旅のようなものでもあります。ある程度の距離を歩んでいく旅と想定するなら、一朝一夕にはいかないでしょう。
一朝一夕にいかない、そんなに簡単ではないアイデアの創作は、寝て考えるのが得策だと思っています。
アイデアを考える
ここでは「アイデア」と言い切ってしまっていますが、それは気付きでも良いですし、忘れてしまった大事な何かを思い出すのでも良いし、本当に創作的な意味でのアイデア探しまで含め、大きなアイデアをつかみ取るという状況と思ってもらえれば構いません。
一言に「アイデア」とはいっても、本当にいろいろな「アイデア」があると思うので。
私が「アイデア」を考えるときは、だいたいこんなときです。
・税務処理を考えるとき
税理士業務で税務申告をする際に、少し混み合った事例をどう整理して、その状況を税制度にあてはめていくか。初見での事例の状況から、まずは漠然といくつかパターンが想定されるなかで、どのやり方で、どの方向に向かっていくのかということを考えるとき。
・ブログネタを考えるとき
ブログネタを考えているとき。元ネタである出来事やモノをスタートとして、最終的にこういうゴールに持っていきたいなという時の、スタートからゴールまでのアプローチを考えるとき。あるいはスタートは決まっているが、過程が曖昧でゴールはまだ未定なとき。それぞれどこかのポイントが曖昧だったり未定だったりすると全体の筋が通らなくなるので、どういうアプローチでいくかの「アイデア」を考えることはほぼ毎日・・・。
・セミナー企画をするとき
最近スタートしたセミナー企画を考えるとき。自分は何をやりたいか?あるいは対象者を想定した時に彼らは何を求めているか?そして内容は?アプローチは?ゴールは?実際にセミナー企画で結構重要なのは、まずは何にするかというテーマ決めという「アイデア」。そしてどう進めていくかという「アイデア」。ここでも、スタート・アプローチ・ゴール、それぞれ全部のポイントで「アイデア」に詰まることは予想されます。
と、まぁ私の範疇ではこの程度の「アイデア」に限られていますが、職種や仕事によっては、もっと壮大で、グローバルで創造的な「アイデア」を求められることもあるでしょうし、それとは打って変わって、仕事を進めていくうえで、社内でなにか非効率なことや障害になることが問題になっていて、そのあたりの業務をスムーズに進めるための「アイデア」も、もちろん「アイデア」です。
事務所内の、棚と棚の間が掃除しにくいという問題も「アイデア」が必要とされるのは間違いなく、どんな状況でも、「アイデア」は「アイデア」です。
どんなアイデアであっても、よほど簡単なことでない限り、そうスムーズに結論に達するのは難しいでしょう。
そのために、そのうまくまとまらないアイデアを、自分に対して丸投げするんです。
「考えといて~」
その方法はというと・・・。
まとまらないアイデアは寝て考える!
私がアイデアを考えるとき、まだ期日が許すものであるなら、インプットして、元ネタを仕込んで、何となくまとめられるところまでまとめてみて、あとはそのアイデア自体も寝かしつつ、自分も一夜それを放っておいて寝て、寝て起きた翌日にそのアイデアについて再度考えるようにしています。場合によっては、前日のうちにゴールまで持っていき、とりあえず固めたうえで寝かすこともありますしね。
そこで、なぜ寝かすのか?という疑問が出て来るかと思います。「優柔不断か!?」とでも言われそうですが、それも若干はあるにしても、目的はちゃんとあります。
その日に仕込んだアイデアを、夜寝ている間に高精度に上げるためにそうしています。この方法はすでに広く知られているやり方かもしれませんが、私は結構効果があると踏んでいます。ある程度までまとめた内容を固くする・断片的なアイデアをそこそこまとめる。この過程を、寝ている間に自分が勝手に頭の中でアレコレ思案してまとめてくれるというイメージですね。これが、「考えといて~」という感じでしょうか。
あるいは税理士試験の受験時代での理論暗記からのクセかもしれません。夜覚えて寝て定着させる。暗記も情報の整理の一つですから、共通する部分は大きいかと。
この方法を、私の「アイデア」パターンに当てはめると・・・、
・税務処理を考えるとき
税務処理を考えるときは、その事例の状況を読み込んで、どういうことなのか深く理解したうえで、その状況がどういう結果になると良いか考え、そのためにはどういう税制度でどういうアプローチで理想の結果に近づけるか考えておいて、仮のゴールまで持っていきます。そのときに、それでだいたいOKかもと思っても、あえて一夜寝かしてみる。そうすると実はイマイチな場合があります。また、仮の出来がイマイチだと思っても、一夜の後、結構アリだなということもありますしね。いずれにしても、この仕事のときは、仮でゴールまで持って行ってから、寝かしています。
・ブログネタを考えるとき
ブログネタを考えているときは、2パターンに分かれます。次の日に何を書くのかということを考えるアイデアです。1パターンは、どのネタにするか決めて、序文のイメージをざっくり作って、いつも3つに区切っているコマのだいたいのイメージを書きとめておいて、その状態で一夜寝かせます。そして、2パターン目は、書きたいことの内容に関するインプットだけを色々詰め込んで、あとは次の日に丸投げする感じです。1パターンはネタが明確なとき、2パターン目はネタが曖昧なときですね。
・セミナー企画をするとき
セミナーネタは、始動からゴールまで長スパンなので、あれはどうか?と考えてその日に決めたのを寝かせて次の日へ繰越して本決めして、また違う項目をあれはどうか?と考えるという繰り返しですね。そして、最後にそれらを組み合わせるときも寝かすので、寝かしまくっています。まだまだ試行錯誤ということの現れですかね・・・。
こんな感じで、アイデアは、それぞれどこかのポイントまで考えておいて、あとは寝て固める。寝て起きて一夜過ぎてみてからもう一度見直し考えてみる。
そうすることで、曖昧な思考は整理されて、仮でゴールまで持っていったアイデアはそれでいけるかどうかの指針になったりなど、精度を上げ、検討することが出来るわけです。
アイデアに詰まる・悩む・考えてしまうとき、取り入れてみると良いかもしれません。
まるで自分という部下に仕事を丸投げするように、寝る!
ここまでの、アイデアをある程度までつめておく、あるいは断片的にピースを集めておいて熟考・整理に備えるという部分までやっておいて、あとは寝て詰めて、翌日再考するというのは、翌日の自分に仕事を丸投げする感覚に近いかと思います。
上司が、「これとこれとあれとそれ、基礎資料があるから、それを参考にしてそれとは違った何かを考えといて!」と言うような感じで、その日に出来るところまで自分でやっておいて、あとは寝ているときの自分の頭に「考えといて~」として、自分で自分に仕事を丸投げするわけです。
どうしても起きているときの頭では考え尽くせないことでも、事前に用意した仕込みと、自分がこれまで見て・聞いて・つかんできた潜在意識にある要素まで含めて考えることで、その日仕込んだ段階では思い至らなかったアイデア発想にたどり着くことが出来るかもしれませんしね。
その日の自分はお手上げでも、寝ているときの自分の熟考によって、翌日に光が見えることもあるでしょう。
まとまらないアイデア・発想は、寝て考える。
自分で自分に丸投げする仕事術。
結構、効きます・・・!
編集後記
11月13日のさいたま国際マラソンに向けて、10日間チャレンジ。
今日は、昼に8キロラン。気候もよく、汗もあまりかかずに走り込めました。本当はもうちょっと距離を伸ばしたかったがタイムアウト!
先日のハーフの疲労が若干残ってる気がしますが、そこは走りで治す!