経理の勘定科目はどう割り振れば良いか?基本は自由。シンプルに、増えてきたら新たに設けるくらいでいい。


会計ソフト、経理のときに迷うものとして、その支払いの勘定科目をどうすれば良いのかということがあります。

消耗品費なのか、図書費か、あるいは雑費?

勘定科目を自身で決められるようにするために、いくつかのルールをお話ししています。

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科目はどれを使ってもオーケー

経理や税金計算には、やかましいルールがたくさんあるなかで、勘定科目をどれにするかというのは、実は自由です。どれを使ってもいい。

会計ソフトを使っていれば、標準設定ですでに良く使われる科目は設定されていて、特に不自由なく利用できているかと思います。これに自分で新たに設定して、その科目を使っても問題ありません。

大きなプロジェクトを進めるにあたって、そのプロジェクトに係る費用を個別に把握しようというなら、新規プロジェクト費としたっていい。何でもオーケーです。

ただし、支払といっても、支払って直ちに経費になるものもあれば、減価償却をして期間で割って何年かで経費化するようなものもあります。後者は自由度は狭まります。

払って一度で経費になるもの。日々の仕事に関わるこまごまとした支払いは、基本払う都度経費になることが多いでしょう。旅費交通費や運賃、光熱費や仕事に必要な消耗品を買ったり。

たとえば、仕事で使う書籍があったとして、その支払いは経理をする人によって分かれます。

ある人は、それを業務で使う仕事の道具と同じく消耗品として捉え、消耗品費とします。

またある人は、それを図書費として、本は独立した科目を設けます。

もちろん、自由とはいっても、いい加減にやるとか科目に合っていないものを割り振るというのは違いますけどね。

こうして、何でもオーケーとしたときに気になるのが、

「自由だといって科目を設けすぎると、科目が増えすぎるのでは?」というQ。

これについては、提案しているルールがあります。

書籍代を独立させるのは、ある程度増えてきたかを見る

確かに、科目は自由だと思い、いくつも独立させてしまうと、不用に科目が増えてしまうリスクはあるかもしれません。

新たに設けてはみたが、そのいくつかの科目で一年を通して2・3回しか、その支払いがなかったり。

そして、そういったものがいくつかもあると、何やら収拾がつかない感じがしてきます。

先ほど挙げた書籍代であれば、それが頻繁に登場してくるかどうかで、独立を決めるという方法があります。

年に数冊程度であるならば、それは消耗品としても良いでしょう。そして、量的にも金額的にも増えてきたなと思えば、独立させる。

経費の科目をそれぞれ設けるのは、どの支払いにどれくらい使っているか把握するためというのが本来の目的です。あまり小さいことにこだわらない方が良い。

このお話をするときに良く言っているのが、「シンプルにやりましょう」です。

私の場合、科目が増えすぎるのは嫌で、出来る限りシンプルに、最小限に割り振っています。

「シンプル」にやると決めることも、どう処理するかの判断基準になり得ます。

自由ではありますが、あれもこれも、ではなく、増えて来たら独立させるくらいで良いでしょう。

雑費のポジショニング

一方で、勘定科目問題について話す時に話題になるのが、雑費のポジショニングです。

勘定科目には、雑費というのがあります。彼の本来の在り方は、どこにも入らなかったその他を受け入れるというものです。その他雑多な経費とでもいえましょう。

この雑費のポジショニングを誤ってしまう人は多く、何でも雑費に入れてしまうという問題が少なくありません。

科目を何にするか考えて、「うーん、分かんない」「うーん、分かんない」「うーん、分かんない」を繰り返すと、何でもかんでも雑費に入れてしまうということがあります。

結果、独立した科目を設けている科目よりも、雑費の方が大きくなってしまうことがある。

それが、あくまで雑多なもので大きくなっているのであれば良いのですが、そうではないこともあります。

・最近になって頻繁に出てきた支払いで、本来は独立させるべきもの

・すでに独立した科目があるのに、誤って雑費に入れた

・科目を設けるか迷ってとりあえず雑費にしたままであった

など・・・。

雑費が膨張しているなと思ったら、それも対処しましょう。

雑費のポジションミスまで含めて、科目をどうするかという相談は案外と多いです。どうすれば良いかのヒントをお話しして、あくまで自由にやってもらっています。

ひとりで考えていると分からないことも、話すと「あー、それで良かったのか」となることも少なくありません。

シンプルに整理して考えれば、案外簡単だったりします。

ちょっと複雑になってきたかな?と思ったら、考えてみましょう。

編集後記

けさは5時30分起床。

暑くなってくると、朝起きるのが断然ラクです。やはり早起きは春夏がベスト。

昨日は問い合わせ対応と設定変更をいくつか。

昼に5キロ走りましたが、気温がぎりぎりでした。暑いと熱中症気味で頭痛になるので。

この時期、半袖短パンで走れるのは、やはり気持ちいいです。


クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
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