スポンサーリンク

個人事業を法人化したときに気を付けるべきことは、個人と会社が別人格であるということに尽きる!

Pocket

個人事業で始めた事業を、どこかのタイミングで法人化するということは、よくある話です。

法人化するにあたって、いろいろ調べてみると、

「法人化すると税金がややこしくなる」

「税務署がくる」

など、面倒くさそうな話を聞くことは多いかもしれません。

会社ということになるので、もちろん税制度は複雑になるし、個人事業の確定申告時には考えなくても問題がなかったような論点が出てくることは確かです。

「個人事業を法人化するにあたって、特になにを気を付けたらよいか?」という問いを受けることもあります。

あえて特記するとすれば、個人と法人(会社)は別人格だと意識しよう、という点になります。

img_1314

個人事業を法人成りするということ

個人事業で始め、行っている仕事である個人事業は、その人個人が個人事業主となり、本人が主体となって行うものです。

そのようにして行っている個人事業が、あるポイントで法人成りを考える時期を迎えることがあります。

その理由としては、

・だんだん事業の規模が大きくなってきた。

・会社にして信用度を上げたい

・節税目的

・事業承継を円滑にしやすくしたい

などなど、様々な理由が考えられるかと思います。

こういった理由で個人事業を法人成りすることで、その後は法人(会社)として事業を行っていくことになります。そして、個人事業の方はその段階で終了となるわけです。

そこで、この法人成りという形態はいったいどういうことか考えてほしいのです。

法人成りというのは、個人事業がただ法人事業になるというだけでなく、最も大事なポイントは、個人から法人に事業の権利や事業資産を売却したということなのです。

事業そのものが、すべて個人という自分から、全く別の法人(会社)に移転したということになるのです。

個人(自分)とは別の法人(会社)とはどういうことか

個人事業主であった事業者が、自らを代表取締役(社長)であり、株主である会社を作ったとしましょう。

これは自分がお金を出して出資し、かつ自分が社長をしている会社です。

しかし、その会社(法人)は、自分がやっていようがどうだろうが、自分という個人とは全く別の人格であり、他人なのです。

まずは、そこをしっかり念頭に置いておかないと、法人成りしたあとの会社税務を考えることは困難になります。個人と法人は別のもの。他人です。

たとえば、見ず知らずの他人に、ただでお金をあげるでしょうか?

また、ただでなにかを買ってあげるということをするでしょうか?

逆に考えて、

見ず知らずの他人が、他人である自分にお金をくれるか?ものをただでくれるか?

見ず知らずの他人は、みんながみんな親切でしょうか?まったくひどい目に合うことだって無きにしも非ずです。

他人であるということは、基本的にはあくまで他人。ドライな関係といっても良いかもしれません。

まず、法人成りするにあたっては、まず第一に、この点をおさえてほしいと思っています。

個人事業で事業を行っているときは、売上ではいってきたお金はいくらでも好きに使っても何の問題もありません。納税資金と運転資金がある程度残されているなら、他は全部生活費や贅沢に使ったっていいわけです。

個人事業主が自分の経理処理をするときに、いわゆる「事業主勘定」というものを使います。

仕訳で考えると、

(事業主貸) 100,000 (現金) 100,000

事業用の通帳に入っているお金を、個人の財布に入れたという処理。

あるいは、こういう場合もあります。

(事業主貸) 10,800 (現金) 10,800

事業用の財布からお金を出して、事業主個人が趣味のゴルフクラブを買った。

こういう趣味や個人的な支払いは、事業の財布から出ていても、経費にはできません。このように、事業主貸を使って処理し、事業主が本当は負担すべきものを事業の財布から立替払いをするという処理が、この事業主貸です。ちなみに、この事業主貸を使っている分には、立替だろうとも、精算の処理は必要ありません。非常にシンプルで簡単です。

ただ、これはあくまで個人事業主たる個人が、自分の事業のお金を使っているから可能な方法であって、会社として法人成りすると、個人から法人に一切の権利を移転したわけで、元個人事業主は、社長であっても会社で雇われる身になり、会社のお金は一切事業とは関係ない個人への支払いには充てることはできなくなります。

その裏返しとして、社長は会社から毎月給料をもらうという形態に変わるわけです。

それなのに、元個人事業主である社長は、その概念を知らずにいると、今までのように、会社のお金を自由に個人の預金に移したりしようとしてしまうわけです。

あるいは、会社のお金で個人のものを買ってしまったりします。

個人にお金を移すことは、個人への利益供与か、貸付などになり、税金上ペナルティを受けることもあります。

また、会社のお金で事業と関係ないものを買えば、社長は精算を要するし、精算しない場合はこれもまた税金上のペナルティを受けます。

法人成りし、会社にすると、こうなるという部分は案外ノーマークで、理解されにくい部分となることが多いです。大きな間違いをしないうちに、理解しておくべき事項といえます。

そのためにも、「個人と法人は別人格である」ということを留意しておくことが大事です。

法人成りしたときの税務インパクト

法人成りし、会社にすれば、法人税制特有の論点というはもちろんあります。

個人の確定申告や経理をしているときに考えもしなかったこともあるし、留意すべき点も異なってきます。

会社にするということは、「ちゃんとする」ということに尽きる部分もありますが、それを踏まえる上での第一条件というか、ベースとなるのは個人と法人が別人格であるという認識をすることです。

まずはそれをおさえたうえで、会社にしたときの税務インパクトを考える方が良いでしょう。

基本的に、法人成りすると、対外的な取引や会社と個人とのやりとりや取引を細かく見ることになります。

税務インパクトの多くはそのような論点が多いです。

まず社長が考えるべき自分の役員報酬にも、税務インパクトは多く潜んでいます。

ちょっとした取引先での金銭授受があったときに、気を付けていないと個人のポケットに入れてしまったりもします。

あれもこれも、個人と法人である会社を、しっかり区別して、別物であるという認識が正しい判断を下します。

あれは経費になるか?節税はどうか?と考えるのも大事ですが、まずは個人と法人を切り離した考え方を理解するようにしましょう。

税務インパクトを考えるのは、その後です。

編集後記

昨日は、先日初めてセミナーを自主開催した方を含めて、その体験の共有会でした。

明日14日にセミナーですが、そこで留意すべき点もいくつか見つかりました。

セミナー、年内にもう一本やろうかと考えています。

今日のブログのテーマをもっと深く掘り下げて、「個人事業から法人成りするとき」のポイントを中心に、一般的な税務テキストとは異なる観点からセミナーにしてみようかと検討中です。

また告知します!


クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
スポンサーリンク
スポサーリンク
スポサーリンク

フォローする

スポンサーリンク
スポサーリンク