なんとなく年末調整してくれない、バイト先・パート先の年103万円以下の給料から天引きされている所得税。掛け持ちしてなければ確定申告で戻ってくる。


学生さんがバイトしているバイト先からもらう給料。

パートさんがパートしているパート先からもらう給料。

それぞれ、天引きされている所得税がある場合に、年間の給料総額が103万円以下なのに、会社から年末調整で返してもらっていないとき、その所得税は確定申告をすることで戻ってきます。

確定申告して、自分のお金を手にしましょう。

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年間103万円以下の給料には、所得税はかからない

年間(1月1日から12月31日までの一年)で103万円に満たない給料総額に対しては、所得税はかからないことになっています。

よくあるケースとしては、

高校や大学に行って勉強をしつつ、少し空いた時間でバイトをする学生さんのバイト代。

家事や子育ての合間にパートで働く母さんの、パート代。

こうしたバイト代やパート代は、一般的には年間103万円以下であることが多く、基本的に所得税はかからないケースがスタンダードです。

よって、ほとんどの場合は毎月の給料から天引きされる税金はないはずです。

バイト・パートであるかを問わず、そしてすべての勤めで働く人は、会社からの給料から、毎月所得税を引かれるシステムになっています。

どう引かれるかというと、月額88,000円以上になると、一定額に応じて引かれます。よって、88,000円に満たない場合は、所得税は引かれません。(掛け持ちでいくつかバイトで働いている場合は、用紙右の「乙」というポジションになるので、88,000円に満たなくても引かれます。)

バイトやパートの場合、基本的には88,000円に満たないケースが多いでしょう。年間103万円以下を目指す場合、月額ベースだと約88,000円に満たないことが条件になるからです。

ただし、夏休みバイトで8月だけ10万くらい稼いだとき、パート先がセールで忙しく3月だけ10万くらい稼いだなど、ある月だけ10万円を超えてしまったというような月があり得ます。

そうなると、88,000円以上になり、所得税が天引きされます。

もし、当人は年間103万円以下におさえるつもりで働いていても、毎月の給料からは引くルールになっています。

その結果、年間98万円、天引きされた所得税6,320円としましょう。

通常なら、バイト先やパート先で年末に年末調整をして、年間103万円以下なら所得税は全額戻してもらえるのが基本ルールです。

ただし、なんとなく年末調整をしない職場があるらしいので、その場合は自分で確定申告をして戻すしかありません。

なんとなく年末調整をしないバイト先、パート先で働く方へ朗報です

ここからの話の条件は、

・バイト先、パート先は、一か所である

・バイトやパート以外に個人事業などの稼ぎがない

ということを前提に話を進めます。

年間98万円の給料について、6,320円の所得税を引かれています。

普通のちゃんとしている職場なら、年末調整で6,320円は戻してもらえるのですが、社長がいい加減でそれはやってもらえなかったとしましょう。

その6,320円は、本来は自分のものです。ただ、返してもらえませんでした。

それならば、確定申告をしましょう。自分で返してもらうしかありません。

確定申告で所得税が戻ってくるかどうかを確認するときは、会社でもらった源泉徴収票をみましょう。(もらってないなら、もらいましょう)

まずは、支払金額が103万円以下であることを確認しましょう。

支払金額という箇所を見ます。ここでは、980,000円とあります。これが、年間の給与総額(税金を引く前の額面金額)です。

そして、源泉徴収税額という箇所を見ましょう。ここでは、6,320円とあります。しっかり、天引きされています。

ちなみに、源泉徴収税額が0円の場合、1円も天引きされてはいません。よって、所得税は戻りませんので注意です。

源泉徴収票を見て、支払総額が103万円以下、そして源泉徴収税額が1円以上あること。これが所得税が戻る条件になります。

自分がこの条件に当てはまるとい思ったら、ぜひ確定申告をして返してもらいましょう。

※離婚をして子供がいる方、障害のある方など、一定の場合は103万円のラインより上でも、税金が戻ることがあります。条件により異なります。

確定申告をする方法

確定申告で、所得税を戻してもらおうと思ったら、確定申告をしましょう。

確定申告をする方法を、いくつか挙げておきます。

まずは、国税庁の確定申告書作成コーナーでやる方法です。

「確定申告書作成コーナー」と検索して、アクセスです。

ご利用ガイドがあるので、それを見てやってみましょう。

今年一回きりなら、書面での提出(画面で必要事項を入れて、作成して印刷して、紙で税務署に持っていくか郵送する方法)が良いです。

もし、自分でやるのは難しいな思ったら、税務署へ行きましょう。

急いでいなければ、3月15日が過ぎてから税務署で相談すれば、すぐにやってもらえる可能性は高いです。

もし、3月15日より前にやりたい場合は、混んでいるかもしれませんが税務署へ行ってみましょう。

税務署は、自宅のエリアを管轄する税務署に行く必要があります。分からなければ、自分の住んでいる市名と税務署を入れて検索してみましょう。

「さいたま市 税務署」というように。

そうすると、いくつか税務署のサイトが出てくるので、いくつか見てみて自分の住んでいる街の管轄税務署を探して、行ってみましょう。

ただし、3月15日までは確定申告が混みあうので、税務署では相談できず、特別会場を設けている可能性もあります。

それは管轄税務署へ電話すれば分かります。

実は、先日の相談会で、実際にバイトをしている学生君の確定申告をして、所得税を戻す処理をしました。

彼の場合、特殊で少し所得税が多く、戻りが多かったです。

バイト・パートで職場がなんとなく年末調整をしてくれていない年間103万円以下の給料をもらっていて、源泉徴収税額があるなら、ぜひ確定申告で戻しましょう。

編集後記(きのうの野田)

そういえば学生の頃のバイトって、給与明細もらっても大して見てなかったし、振り込まれたのを確認するのだけはしっかりやってましたね。

源泉徴収票もらったことないかもしれません。

今となっては合っていたのかどうか・・・?

きのうは、申告作業をいくつか。

セミナー告知ページを作ったり。できました↓セミナーやります!

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クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
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