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売上が上がり、商売はうまくいっているはずなのにお金が残らないワケ・・・資金繰りのバランス・黒字倒産。

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商売を続けていくうえで大切な資金繰り。

受注を増やし、売り上げを上げることに注力しているうちに、資金繰りを見誤ってしまうこともあるかもしれません。場合によってはキャッシュが底を尽きてしまうこともあるかもしれません。今日は、資金繰りと、最悪想定される、黒字倒産について考えてみたいと思います。

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仕事の受注、回収と資金繰り

会社や事業、とりわけ新たに起業したりした場合であるなら特にそうですが、日々、受注を増やし、売上を上げ、利益を追求することに注力していることと思います。

営業をかけ、あるいは声をかけてもらい、商談の末で取引成立となり、受注獲得となる。

商品を仕入れ、あるいは材料を仕入れて加工したものを、受注を受けた会社へ納品し、後日振り込みでお金をもらう。モノを介さないサービス事業でも、サービスを提供し、完了させ、そのうえで後日振り込みを受ける。流れはだいたいこんな形になります。

依頼された仕事を提供し、その対価としてお金をもらう。この流れすべてが完了しなければなりません。もちろん、仕事を提供しただけで終わりではありません。しっかりお金を回収するところまで含めて仕事といえるでしょう。

ところが、仕事や商売というと、取引成立・仕事を提供、という部分に大きくウェイトがかかり、最後のお金の回収という部分が軽くなることが多々あります。仕事を提供して、取引や契約としてはキャッシュが確定はしていますが、実際に回収するまでは安心できたものではありません。

回収するという部分にまで、仕事の受注や提供と同じくらい、ウェイトを持たせるべきです。

回収が滞ると、その回収を当てにして支払うつもりだった、仕入代金が払えなくなり、そのうちどんどん未払が膨張し、売上はあがっているのに資金がショートして、いわゆる黒字倒産となることだってあるかもしれません。数字上での儲けは出ているが、お金の収支は、回収が後手に回り、お金が手元になく、支払ができないというケースです。

収支のバランスで資金繰りの効率化、黒字倒産を防ぐ

黒字倒産を防ぐ、事前に対策を練るなら資金繰りが重要となります。

先の、モノを仕入れて、そのまま他の業者に流すよう卸売業や、仕入れたモノを加工して他の業者に納める製造業等の業態でも、いずれにしれも、その納めるモノのために、事前に支払いが発生していることと思います。原則として、支払いは回収に先行します。

また、支払いや回収いずれにおいても、取引上、支払形態は多岐にわたります。

・現金

・後日振り込み(納品段階では売掛金・買掛金)

・受取手形、支払手形

支払、回収をどういう形態で行うかによって資金繰りは変わってきます。

資金繰り上、最も良いのは、仕事を納めた際に、現金で払う、もらう、というパターンです。売った側としては、お金が即座に手元に入ってきます。

また、よくある形態としては、売掛金・買掛金のパターンかと思います。商品を納品し、支払いは月末で締めて、翌月25日払い、といったような感じです。場合によっては、月末締めの翌々月とか、翌翌々月とか、そういった場合もあるかもしれません。期日が先なら先であるほど、売った側はお金がなかなか手に入らないという状態となり、買った側は商品は手に入れているが、その支払は長く留保できます。

そして、受取手形・支払手形という形態。手形という紙を渡され、支払期日に銀行に持っていくと、支払先の口座から支払いを受けることができるというもの。手形となると、その支払期日は取引の数か月後、4か月先やさらにもっと先となることもあり、売ったのになかなかキャッシュが手に入りません。

このよくある支払形態、現金が一番手っ取り早くて、売掛買掛(後日振り込み)、手形、という順番で支払いは遅くなります。

この支払形態と、支払速度を念頭に入れたうえで、最初に取引を行う際に、どうお金を受け取るか、支払うか、話すことが重要になります。相手がある程度、大手だったりすると、支払いは手形のみで6か月先、これ以外は不可、という場合もありますが、取引先によっては話し合いの余地はあります。

モノを仕入れて、そのモノをそのまま他の業者に売る卸売業であれば、仕入のために支払が生じ、売ったものについてお金を回収します。

この場合、完全な理想は、支払いを限界まで留保して、回収を限界まで早めることです。支払は仕入月末締めで、その月の翌々月25日払いとし、回収は現金で行う、といった感じです。

仕入れたその日に直ちに売ったなら、仕入代金は翌々月まで留保できるのに対して、回収は売ったその瞬間に済んでしまうわけです。この例は非常に極端で、実際にはなかなか難しいとは思いますが、要はなるべく支払いを引き延ばして、回収を早めるのが、資金繰りを効率化させ、しいては黒字倒産を防ぐために重要になってきます。

現実的に考えるなら、売掛・買掛での後日振込の期日を、なるべく自分に有利にすることが考えられる手かもしれません。取引金額の交渉と合わせて、支払手段と期日の交渉も抜かりなくやりましょう。

資金繰りは常に意識しているだけでも違う

商売を行っていくうえでは、営業をして仕事の獲得・仕事の提供・適切な資金繰り計画に沿った回収、この流れすべてに気を掛けなければいけません。ある程度、体制が整った会社なら、分業でしっかり行うことも出来るかもしれませんが、小さい会社、社長と経理1人の会社であるなら、社長がすべてに目を配らせ、遂行しなければなりません。

仕事を受注して喜んで、仕事を提供したのにお金がしっかり入ってこなければ意味はありません。回収というのは一連の取引の最後に生じるものなので、気を抜いてしまう部分もあるかもしれませんが、資金繰りという概念を頭の中に常に意識しているだけでも、知らないよりは違ってきます。資金繰りが頭に入っていなければ、自分を有利にすることはおろか、不利に事を運ばれる可能性だってあるわけです。知らなければ不利かどうかもわかりません。

黒字倒産のパターンとしては、その収支の有利不利のバランスが悪く、ジリジリと資金繰りに影響して、キャッシュがある段階でショートすることで起きることも多いです。急にショートすることも場合によってはあるかもしれませんが、まれでしょう。

また、資金繰りを効率化させれば、借入に依存しない経営にも近づくことが出来ます。払いが先手で、回収が後手のケースだと、資金繰りのために常に一定額を借りていなければならず、銀行借入に依存しがちです。借入を少しでも減らして、軽いカラダで経営をするうえでも、支払いと回収・資金繰りを意識して、少しでも効率的にしておくことが大切です。

編集後記

朝起きて、ブログをあげて仕事に行くという流れが定着していますが、これにワンポイント付け加えられないか検討しているところです。

それにはさらに早起きをしなければならないのですが・・・。

そのうち遂行したらネタにします・・・!


クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
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