この1ヶ月で税務調査ネタの記事をいくつか上げてきましたが、税務調査を気にしようとすればどこまでも話が広がってしまうのが本当のところです。
あれもこれも気にしてちゃ仕事にならない・・・というのが本音かもしれませんね。
とはいえ、会社経営者の方として税務調査に対してはある程度の軸を持って対応したいところですよね。
そのためにはどうするのか?
基本に立ち返って会社はどういう存在であったか?それによって会社税務はどう考えるべきか?
その立ち位置に戻って考えてみれば、これだけでも違ってくるのかもしれません。
会社の存在理由から考える会社税務のあり方
以前に、こういった記事を上げています。
会社の存在理由はなにか?それが分かれば会社の税金のルールは理解しやすい。
会社の存在理由から、会社税務のあり方を理解してみようという記事でした。
繰り返しにはなりますが、様々ある会社の存在理由のなかで、大きなウェイトを占めるのは、「会社はお金を儲けるために存在している」であって、それに照らせば会社の税金は理解できるというのが私の持論です。
税務調査とは、会社の税金・会計をいかに適正にやっているかどうかをチェックするものであり、そもそも会社の税金を正しく把握していれば、毎期行う当初申告も適正に出来るわけで、適正な知識を持っていれば税務調査でも適正な対応が出来るのです。
会社の存在理由を知り、その基礎に立った税金のあり方を知る。
それが出来ていれば、多くの方が危惧する税務調査は、さほど気にならないはずです。
お金を儲けるという存在意義から分かる振る舞い・考え方
会社の存在意義を「お金を儲けること」とすれば、「売上・利益は最大に」「経費・損失は最小限に抑える」ということでした。
とはいえ、会社を経営するなかでは、あれやこれやと経営者自身だけが恩恵を受ける誘惑や、税務上は限りなくあやしいグレーに該当するような支出もついつい大丈夫と思ってしまい、会社の経費に計上させてしまうことも有り得ないわけではありません。
仲間やあやしげな取引先の口車に乗せられてついつい・・・ということも有りうるかもしれません。
こういった、いわゆる「しめしめ・・・節税。しめしめ・・・経費」的な、「しめしめ・・・」と思えるような支出は、「会社の存在理由はお金を儲けること」に照らし合わせると、そのセオリーに反することになります。
社長の恣意性が入る、適正でない支出は会社の経費を増やし、儲けを減らす結果となりますからね。
「お金を儲ける」という会社の存在理由が分かっていれば、会社の税金・会計、そして税務調査にどう影響するかということを細かく考えなくても、自ずからどう振る舞えば良いか分かってくるということなのです。
存在理由による立ち振る舞いは、常にしている必要はない
ここまで、会社の存在理由をベースに会社の税金に対してどう軸を取り、税務調査でリスクを取らずに済むか、ということを考えてきました。
ここでは、会社を儲けさせるように、「売上・利益を最大に」「経費・損失は最小に」ということで見てきましたが、あくまでこれは税務調査リスクに備えた場合にとる策であるということは忘れずにいてもらいたい点です。
税務調査を気にしすぎないための最小ブロックとして、この考え方があるということです。
というのも、すべての処理を、「会社を儲けさせる処理」でやれば税務上問題はほとんどクリア出来るのかもしれませんが、当然やるべき経費処理・節税はやっておくべきです。
税務上で黒と見られるような処理・グレーのあやしい処理をしないためのブロックとしての考え方として、会社の存在理由を据えておいて、やるべき節税策を投じるのが理想の決算でしょう。
基本スタンスとしての立ち振る舞いを基本としつつ、いつでもそれに戻れるように許容範囲内で動くということです。
このあたりは感覚的な話にもなるので、具体的には頼りにしている税理士と話し合うことで得られる感覚なのかもしれません。(その税理士にこの話が通じれば・・・の話ですが・・・)
編集後記
今日は、来年にやることになった小学校での租税教室のために、他の税理士の方が行う授業を見学に行ってきました。
想像していたより、小学生たちもしっかりしているし、授業もレベルが高く、ちょっとヤバいかも・・・と思いながら学校を後にしました(笑
やるなら全力投球したい!
夜、帰りに車でもいろいろ考えていて、今後も頭のスペース使いそうです。
頭の整理がまだまだ必要なようです・・・!