急に依頼のある仕事というのがあります。
唐突に、前触れもなく、若干不自然に。
これまで取引がなかった初見の相手から、急な仕事があったときに考えておきたいのが、しっかりお金がもらえるかどうかです。
お金がもらえないリスクを考えたい、急な仕事の依頼
顧問やスポットでの税務相談のなかでは、税務や経理についての話のみならず、仕事の話をすることも多いです。
そのなかで、意外とあるのが、これまで取引がなかった業者からの、急な、突然の仕事の依頼についての相談です。
ここで言う、「突然」「急」というのは、すぐに納品してほしいとか、すぐに仕事をしてほしいという、相手が急いでいる意味合いを言います。
いろいろなケースやパターンがありますが、あり得るのが、
・下請け同士で同じ現場で知り合った相手から、急に頼まれる
・あるとき、突然電話があり、急ぎの仕事の依頼がある(どこかから番号を調べた)
このあたりが、考えられます。
こうした初見の相手からの急ぎの仕事を受けるに当たって気を付けたいことのひとつに、お金をもらえるかどうかというのがあります。
実際、こうしたケースでお金をもらえないことがあったというのは少なくありません。
急ぎだと言われて、とりあえず仕事をしたが、その後に請求したところ何の連絡も入金もない。
これは絶対避けたいことです。
急に依頼してきたのに、その後支払いがない。
実はそれには理由があります。そういうのがあると知っておくと痛手を負う可能性は下がります。
対価を払っていないから、仕事が頼めなくなっている
基本的に、多くの仕事は継続取引で成り立っているもので、外注なり業務委託でどこかに仕事を振る場合、いつもの業者を利用することが多いかと思います。
特に理由がなければ、新しい相手に依頼するのは稀かもしれません。
そこに来て、急に自分のところに来た仕事の依頼はどうか?
突然、急に自分に依頼してきたのは、これまで頼んでいた業者にきちんと外注費なり対価を支払っていないため、仕事が頼めなくなっている可能性を考えたいところです。
もちろん、しっかりした方が、なにかの理由で急に依頼することもありますが、ここではリスクを前提に置いたうえで。
払わない理由は、
・資金繰りが詰まっている
・そもそも事業が成り立っていないのに、仕事だけ回している
・お金にルーズ、だらしない
このあたり、想定できます。
いずれにせよ、しっかり払えない・払わない。
こうした可能性があるわけですが、何でもかんでも突然来た急な仕事が、このケースとは言えません。外注先や依頼先がいい加減で、変えてきた可能性だってあります。
初見の相手から仕事を受けるにあたっては、それなりに対処法を持っておきましょう。
初見の相手からの急な仕事でお金をもらうための対処法
仕事を依頼する、頼む、回すといった際には、これまで継続している業者を相手にするときは、仕事を先に提供して、代金は後払いというケースが多いでしょう。
それを、初見の急な仕事でやってしまうことで、お金をもらえないというパターンが多いようです。
そのためには、仕事をするより前に代金を受け取るのがキーになります。
・初回は全額を前金でもらう(いつも、そうしていると伝える)
・金額が大きければ、二回目以後も50%は前金にする
・材料と手間がかかる仕事は、材料代だけでも先にもらう
いずれにせよ、初見で仕事を受ける場合は、初回は全額か、少なくとも半分は前金でもらうのがベストでしょう。それについて何か言われたら、丁重に当社はいつもそうしていると伝えれば大丈夫です。それで別に頼むと言われれば、なおさら怪しいですしね。
金額が大きい仕事、材料代が先にかかる仕事は、それらもそれなりに前金でもらうようにするのは、それだけでも自己防衛になります。
初見での仕事の依頼というのはもちろん、あることです。どんな相手であっても、最初の取引は初見です。
ただ、お金がもらえない問題やトラブルが起きやすいのは、初見の仕事であることが多いのが事実でもあります。
それなりに、そういうことがあると考えながら、
仕事を受ける
お金をもらえるようにする
ということをやっておきましょう。
ただ、もし支払ってもらえないという事態になってしまった場合は、臆せずに催促しましょう。
電話か、メールか、郵送か。
すぐに、うるさく言う相手だと思われることも、支払ってもらうためには大事なことだったりします。