社長ひとりでやられている会社が多くなってきています。
社長がひとりで会社をやっていると、支出について、経費でいけるのか?それともやめておいた方が良いのか?迷うという話を聞きます。
こういうとき、社長が自分の仕事を語り、経費を語れるなら、その支出は経費でいける可能性は高いとお話ししています。
そもそも、経費とはなにか?
まず、そもそも経費とはなにか?
経費を一言で説明するなら、「その会社でやっている仕事に関係する支払い」であるといえます。
それ以上でも、それ以下でもありません。
これを、税金や経費の専門用語を使うと、「事業関連性があるか?」という判断をよくします。
税理士に経費の相談をすると、「事業関連性が・・・」と返答される場合もあるでしょう。
しかし、事業関連性で判断しろと言われても、その判断が難しい。
特に、ひとりビジネス、ひとり社長である場合、会社=社長、とも言えます。
物を仕入れて、売るための商品や材料、仕事のための運送費や消耗品など、ダイレクトに100%事業と言えるものなら難しくないのですが、ぱっと見100%仕事とは見えない支払いの判断が、簡単ではないんですよね。
これは果たして経費で大丈夫なのか?この判断は、社長が仕事を語り、社長が経費を語れるなら、いける可能性は高いといえます。
社長が語る、仕事と経費
経費で大丈夫か?
これを考えるときの、相手先は税務署を意識されていることかと思います。
この経費、この処理でやって、税務調査で指摘されやしないだろうか・・・といったような感じです。
この、税務署に指摘されるかどうかは、実際は仕事に100%関係あると思っていても、される場合があります。
大事なことは、それが仕事に関係があるものであり、よって、「経費である」と語れるかどうかです。
社長ひとりの、ひとりビジネスであると、社長に備えた技術やノウハウが、会社の売上に関係する仕事もあることでしょう。
たとえば、社長がセミナーやコンサルティングを受けるということがあります。
営業術、仕事術、経理、ITスキル、技術、トーク術、自己啓発など、多岐にわたります。
仕事とはいえど、社長が自分が受けようと決めて、自分が受けに行っているため、税務調査で確認される可能性は高いです。
しかし、指摘されるから、確認されるからダメ、まずいのではなく、語れるならオーケーということです。
社長が、「私・自分の仕事はこういう仕事であるから、こういう場合があって、こういう技術や術が必要となる。また、これから必ず必要になる。だから、これは習得しておかなければならない。だから、経費ですね。100%」のように、語れれば良いということ。
自分で確固たる意志を持って、判断して決めているなら問題はありません。
後ろめたさを持って、意思がなく、語る場面でしどろもどろになるようなことが想定されるなら、経費とはしないほうが良いということなのかもしれません。
この判断基準で、絶対大丈夫とは言い切りませんが、ひとつの指標として持っておくと、正確な判断を助けるのではないかと思っています。
一般的にダメだから、ダメというわけではない
ここまで、社長が仕事を語れて、経費を語れるならオーケーということで、書いてきました。
ひとり社長のひとりビジネスということで書いてきましたが、ある程度の規模までで、社長が全裁量を持ち、目が届くということであれば、従業員が数名いても条件はほとんど同じと言えるかもしれません。
経費の考え方を、社長が仕事と経費を語れるならオーケーであるということは、その基準で、自分の意志で100%経費に近いと意識しているのであれば、一般的に経費としてはいけないと噂される支払いも、大丈夫であるというケースは出てくるでしょうね。
ここでは、あえて例は出しませんが、一般的にダメと噂されるものも、仕事であり、経費と語れる場合もあるかもしれません。
仕事とは、手を動かすことだけではなく、営業、宣伝、販売、サービス、回収まで含めて全部で仕事です。広い視野で見て、本当に仕事であれば経費ということです。
とはいえ、本来仕事とは関係がないものを、無理やりストーリーを作ってねじ込んで、「仕事であり経費である」と語るのは反則ですが・・・。
経費はいつも確実に白だけを落としている。税理士に全部はねられてしまうという方は、自分で仕事を語れるか、経費を語れるか考えてみて、自分の判断でいくのか、税理士を変えるのか、など、考えた方が良いでしょう。
とにかく、社長は語りましょう。
編集後記
昨日は、井ノ上陽一さんのセミナーに参加。
セミナー・懇親会まで参加して、いろいろ疑問に思っていた点が解消できました。
そして今朝は、5時前に目が覚めたので、さいたま新都心まで5キロほど走ってきました。
日曜の駅伝で走ったのが残っていたのか、足が重かったです。