本を読んだり、セミナーを受けるなどして勉強することは、いくつになろうと続けていきたいこと。
しかし、こうした勉強は気が付くと、ただ読んでいるだけ・聞いていただけということも少なくありません。
勉強を意味あるものにするためには、行動できる仕組みを事前に作っておくと良いです。
読むだけ・受けるだけになってしまう理由
本を読む・セミナーを受講するといったことは、大人が新しい知識を習得すべく勉強するときの、最高のツールです。
本なら数百円から1000円ちょっとの金額で、相当量の情報が手に入ります。セミナーは、金額の差はありますが、何時間か受講することで、一気に情報を仕入れることができます。
私も、読書・セミナーともに、たびたび利用して情報を仕入れて勉強しています。
しかしながら、こうした勉強をする際に、ついついやってしまうことがあります。
それが、「ただ読むだけ」「ただ受けるだけ」で終わってしまうということ。
よく、「本を読んでも、行動に移さないのであれば何の意味もない」といったことが言われています。勉強術や行動についての本を読むと、書かれていることです。
こうしたところで言われることの真意は、「何かに活かさないのなら、その勉強に意味はあるのかい?」という、ところにあるのかもしれません。
確かに、そうなんですよね。しかしながら、よくやってしまうことです。
なぜそうなってしまうのか。
その理由は、読んでから・受けてから、変えられることを探しているからなのかもしれません。実際、良い知識を得てから、何か問題はなかったかと探していると、案外なくて、そのうちどうでも良くなってしまったりします。そうして、読みっぱなし、受けっぱなしとなる。
勉強を意味あるものにするためには、読む・受けることで得られる知識をぶつける対象を、事前に作っておけば良いということです。
知識情報を活かす仕組みは事前に作っておく
読書やセミナーを、意味あるものにするためには、事前にそこで学んだ知識情報を活かす仕組みをに作っておくことが大事です。
そのためには、2つ方法があると思っています。
・すでに問題が浮上していて、それに着手したいという問題意識があるケース
・問題はないが、知識情報をぶつける対象であるテストツールがあるケース
これらのいずれかのために本を読む・セミナーを受けるのであれば、それが読みっぱなし・受けっぱなしになる可能性はぐっと減ります。
それぞれ見てみましょう。
・問題意識があるケース
会社や職場で何か問題が起きているとしましょう。そこでは、人間関係があまり良くなくギクシャクしている職場であるかもしれません。これを変えたいと思っている、とします。
そうしたときに、悪い雰囲気である職場を大きく変えた人が書いた本を読み、セミナーを受講する。こういう場合、すでに「変えたい」という明確な目的があり、問題意識を持って勉強に挑んでいるため、行動に起こしやすいです。
そこでの学びを参考に、「次の日の朝に明るく挨拶してみる」といった行動から、学びをダイレクトに活かすことが出来るというわけです。
そもそも、全部が問題意識を持って学べれば良いのでしょうが、「気になる」レベルで読み始める本もあります。そうした場合も、立ち読みなどの段階で、ある程度問題意識と紐づけておくと良いでしょうね。「あ、これはあれに活かせて・・・」といった感じに。
・テストツールがあるケース
実際に問題は起きてはいないけれど、得た知識情報をテスト的にぶつけることが出来る、テストツールがあるケースも効果的です
これがあると、先般の問題意識の例より、少し軽い気持ちで行動を起こせます。
私はよく、文章術や書き方についての本を読むことがあります。書くスキルが上がることで、ブログに活きるので問題意識も多少はありますが、ブログがテストツールとしての役割も持ってくれます。
先日も、文章についての本を買い、読んでいました。上阪徹さんの「超スピード文章術」
文章を早く書くためのエッセンスが詰め込まれています。
ブログを書いていると、書くことについては日々トライ&エラーで行動・軌道修正することができます。
本書を読んで、次の日のブログから早速新たに取り入れたことがあります。
「書く理由をはっきりさせる」→なんのためにその文章を書くか?
「読者を決める」→読む対象を定める、難しければ1つに決めてしまう
「準備が整ったら一気に書ききる」→まずは全部書いてしまう、修正はその後
ブログというテストツールで、読んですぐに取り入れられそうないくつかに、直ちに取り組むことができます。
文章力についてはまだまだではありますが、ブログを始めた当初から比べれば少しずつ進歩しているような気がします。これまでいくつか文章の本を読んで、ブログで行動して、結果として短い文章を書くとき、メールで文章を打つときに、割とスムーズに、詰まらずに出来ている感覚もあります。
文章・文についての学びは、ブログという練習の仕組みがあることで、読みっぱなし・受けっぱなしは避けられています。
私の場合は文章でしたが、たとえば話すことであれば話す相手を作る、何かを取り組むなら取り組む仲間を作るなど、勉強後の模擬練があると、勉強に意味を持たせることができます。
読むこと・受けることが目的になってしまうのは、まずい
読書の読みっぱなし、セミナーの受けっぱなしは、問題意識・テストツールで模擬練することで、実践に持っていけます。
実際、何もないところから行動をするというのは難しいものです。
そして、本を読んだり人の話を聞くということは、それだけで褒められたり、良いことをしているような気になり、より読みっぱなし・受けっぱなしになってしまう傾向にあります。
おそらく、本を読むとか、セミナーに行くなどは、多くの場合現状を何となくでも変えたいと思っているからやることです。
教養では終わってはもったいないですしね。
「これを変えてみよう」という意図を持ってからの読書やセミナーなら、きっと意味があるものになるのではないでしょうか。
編集後記
今回紹介した、上阪徹さんの文章術の本、今回のを含めて数冊出ていて、いずれも読んでいます。
内容は実務よりで、少しでも文章を書く人なら参考になる部分は多いです。
難しい国語的な文章本よりも、断然オススメですね。