会社の存在理由はなにか?それが分かれば会社の税金のルールは理解しやすい。


12月2日(金曜日) 税金会計セミナー「法人成りのリアル」開催します。

詳細はセミナーページ にて

会社の税金は許容範囲が広く、経営者といえども自分の会社の経営上関係してくる税金はどういったもので、それらのルールがどうなっているどうかを把握するのは容易ではないでしょう。

これはこれ。あれはあれ。と、それぞれ知ろうにも、専門家というわけでもなく、経営・仕事をしながらでは、限度があります。

顧問税理士がいればその都度聞くという手もありますが、ある程度自分のなかでセオリーを持つというのも手でしょう。

そんな、会社税務の感覚を養うためのセオリーとして、「会社の存在理由はなにか?」という疑問を持つことが、その役目を果たしてくれると思うのです。

スポンサーリンク

会社の存在理由とはなにか?

そもそも、会社というのはどういう存在でしょうか。

会社はゴーイングコンサーンといわれ、継続して存在することが前提とされています。

会計学の原則においても、継続性の原則というものがあり、基本的に会計学で提起される問題は、企業は末永く続いていくということをベースにしています。

会社は存続していかなくてはいけないのです。

事業を興したとき、それぞれの会社・団体などは、それぞれの目的を持って会社を作り、事業を行っていくことになるでしょう。その目的は自分のやりたい仕事をやるとか、社会貢献とか、慈善事業であるとか、とにかくお金を儲けたい・・・など千差万別で、目的はそれぞれ特色を持って掲げていることかと思います。

目的はそれぞれで、その目的が会社の存在理由であるとも見えますよね。もちろんその目的は目的で十分構わないのですが、それぞれの会社や団体で共通するものとは何かを考えたいところです。

目的は何にせよ、その事業を通して利益を出さなければ、事業を継続していくことは出来ません。人を雇うのにはお金が要るし、モノを買うにもお金が要る。事業を通して得た利益が手元の残金だとすれば、どの会社も本来は儲けなければ続けることは出来ないわけです。

儲けるとはいっても、他からいかに搾取して自社だけ儲けるとかそういうことではなく、ある程度・少なくとも税引き前で納税資金を残した分、理想をいえば少しでも内部留保を残した利益を稼ぐことが出来れば次期に繋ぐことができます。

存在理由というと大げさな感じもしますが、会社の存在理由を「お金を儲けるため」とすると、会社の税金について考えるうえでは大きなアドバンテージになるのではないか?と思うのです。

「お金を儲ける」とはなにか?

では、会社がお金を儲けるとはどういうことでしょうか。

ごくシンプルに、お金を儲けるということを表現してみましょう。

・買った金額より高くものを売る

・かかった経費全体よりもらったお金の方が大きくなるようにする

シンプルに、言葉で表すのなら、こういう感じになるのかもしれません。

さらに、会社の利益についてシンプルに式で表すとこうなります。

売上 - 経費 = 利益

売上が大きければ大きいほど利益は増え、売上が小さくなればその分利益は減る。

経費が小さければ小さいほど利益は増え、経費が大きくなればその分利益は減る。

会社がお金を儲けるということを端的に追い求めるとすれば、売上は出来るだけ大きく追い求め、経費は出来る限り限界まで縮小するように努めるということになるわけです。

売上を含めた収益はマックスに・経費たる費用はすべてミニマムにする。

実は、これが会社の税金の基本を押さえるうえで、重要となる考え方なのです。

会社税務は、「会社はお金を儲ける」セオリーでよく解る

会社はお金を儲けるために存在しているという、ひとつの考え方からいくと、会社の税金は解りやすいのです。

この点について、税務調査でその考えがどう活かされるかみていきましょう。

税務調査は、基本的に税金の払いもれがないかどうかをチェックしに来るものです。税金は、利益が大きければ大きいほど大きくなるので、その利益を構成する要因である、売上の極大・経費の縮小により、利益は大きくなり、その分税金が大きくなるわけです。

この理論に則り、基本的に税務調査は、

売上がもれていないか?

売上を除外していないか?

なにか儲けを構成する金銭授受はないか?

経費は来年の分まで計上されていないか?

経費はダブっていないか?

架空経費の計上はないか?

など、見ていくことになります。

逆に利益が減り税金が減るチェックである、

売上は間違えてダブってないかな?

経費の計上もれはないか?

など、こういう点を指摘して、「払いすぎですよ」というわけではないのです。

よって、社長がどこかでおいしい話を聞いて、「これで税金安くなりそう」と思ったとき、それが社長の恣意性が大きく介入するものであり税法上の懸念を感じたら、「これは会社を儲けさせることではないよな・・・」と一回でも考えれば、「これは明らかにいかんな・・・」という冷静な判断も出来ることでしょう。もちろん、専門家に聞いて、実際にはどうか確認することも必要ですが。

また、会社税務を司る法人税法でも、「会社は儲けてナンボ」で理解しやすいポイントが多くあります。経費として認めることは認めるが、なかなかゴーサインが出ないというものが実は多々あるわけです。

「会社はお金を儲けるために存在する」という考え方でいくと、実は会社の税金はとらえやすくなります。こういった粗削りでも一本ラインを設けることで、案外理解しやすくなるものです。

この考え方は、実はよくよく考えてみると「当たり前」のことなんですよね。

でも、真意は「当たり前」のなかにあることは多いです。

会社経営上で会社の数字や税金に関係することで、ちょっとした疑問や思いつきが出てきたときに、この考え方を頭の片隅に置くと、いつもとは違う判断に繋がるかもしれません。

編集後記

さいたま国際マラソンに向けての10日間チャレンジ。

実は金曜の夜から風邪をひいてしまい、土日は走れず・・・。

今朝からだいぶ楽ですが、無茶してぶり返すのはいやなのでガマン。

とりあえず今週後半で軽くジョグするだけで、本番迎えそうです・・・!

また、先週よりセミナー告知UPしてます!ぜひ!


クラウド会計ソフト対応の税理士 野田翔一です

さいたま市大宮にてクラウド会計ソフトを専門をはじめとしてサービス提供をしている税理士です。クラウド会計ソフトを使った経理の効率化、請求書や給与ソフトとの連携で経理を楽にする提案・キャッシュレス対応へのアドバイスなどを得意としています。税務顧問・スポット相談いずれも対応しています。 税理士野田翔一税務コンテンツHPはこちら 代表プロフィール税務顧問 スポット税務相談 クラウド会計導入コンサルティング
スポンサーリンク