税理士という仕事は、税理士当事者が思うほど、世間では知られていないようです。
というのも、今年になってから、「税理士って何してるの?」という質問を、いくつかもらったからです。
それと合わせて、1月に小学校で租税教育の授業をしたときに、税理士の仕事について子どもたちに話したことを思い出しました。
今日は、税理士とはどういう仕事をしているのか、小学校で話したことを振り返ることで、考えてみます。
何者で、何をしているのか分からない税理士・・・
「税理士って、実はあまり知られていないのだなぁ」と、思うようなことが、今年に入ってから、1月・2月で、何度かありました。
そのひとつは、1月に小学校へ租税教育の打ち合わせをしに行ったときに、担当の先生4人と話をしているときでした。
「税理士って何してるんですか?」「税務署で働いてるんですかね?」
おっと・・・!
税理士が何をしているのかは、聞かれる可能性があるとは思っていましたが、税務署で働いていると思われているとは想定外でした。(笑)
そこでは説明をして、なんとなく納得してもらいました。
そして、もうひとつは、つい最近の無料税務相談でも、相談に来られた方と、相談しながら雑談をしていると、ここでも税理士がなにをしているのかという話になりました。
ちょうど、その方の申告をe-taxでしているところだったので、「これですよ、こういう仕事!」と、笑いながら話をしました。
税理士をしていると気付かないのですが、税理士というワードは知っていても、何をしているのか知っている人は、案外多くないのかもしれません。
小学生に話した、「税理士の仕事とは!?」
税理士は何をしているのかということについて、先月、小学校で行った租税教育の授業で、話のひとつとして取り上げました。
そのとき、こんなことを話しています。
・税金を納めないといけない人が、自分がいくら納めるのかわからないという場合に、税金の計算を手伝ったり、代わりに書類を作ったりする仕事。
具体的には・・・
・自分で会社をやっている社長さんの、会社の税金について教えたり、計算したりする。
→会社は儲けに税金がかかるので、申告書という税金の計算のための書類を作って、税務署に提出して、税金を納める。この税金の計算が難しいので、どうやって計算するか教えたり、書類を代わりに作る。 (書類は紙で出すと結構厚くなって、社長が自分でやるのは大変!)
・アパートを貸しているおじさんの、家賃に税金がかかるので、その計算のお手伝い (個人の確定申告書を見せながら・・・いろいろ書かなくちゃいけなくて大変なので、代わりに作ることが多い)
・自分の家を売った人も、税金がかかることがあるので、その計算のお手伝い
→(実際は税金がかからない場合もあるけれど)原則的には、高く売れれば、税金がかかるという話をした。身近なところでもかかるという話。
分かりやすいところで、このあたり、ざっくり説明してみました。
そして、これに付け加えたのは・・・
・税理士は税務署では働いていない
・税理士は公務員でなくて、一般の仕事
・(例にあげた社長の話を引き合いに出して)社長さんが税務署から計算の間違いの指摘を受けたりしたときに、税金のプロである税務署と、社長さんとでは、話がうまく通じないことがある。そのときに、税務署と社長さんの間に入って、仲介人のようになる。 (税務署が話す税金の専門用語を通訳するような感じ)
・弁護士さんが法律の専門家で、税理士は税金の専門家
と、このあたりまで、説明を付け加えました。
正直、税理士の仕事を説明するのは難しい・・・!
でも、詳しく説明すれば余計深みにはまりそう。でも、こんな感じなんですよ!
税理士がよく分からないのは無理もない気が・・・
税理士と聞いて、税金を扱うということは漠然と分かっても、そもそも、「税金」自体がどういうものであるかということが、そこまで普及していないので、税理士が何をするか分からないのも、無理もない気がします。
弁護士が法廷に立つような(実際はそうでもないとしても)、イメージが税理士にないのも、影響しているのかもしれません。
正直、どんな職業でも、具体的にどうかと聞かれれば、実はよく分からないということも多いのではないでしょうか?
そんななか、なんとか説明してみれば、小学校で話した内容かなと・・・?
ついでに言ってしまうと、私自身、最初に税理士の勉強を始めて、簿記をやっていたときですら、どんな仕事をするのか分からずに勉強をしていますからね。
最近ようやくわかってきたと言っても・・・。
これを機に、税理士の仕事をうまく説明できるようにしておきたいところです・・・!
編集後記
昨日の日曜日は、初めて行く勉強会へ参加。
これまで出会ったことがないような人が集まっていて、新鮮でしたね。
セッションも新しい試みで、今後が楽しみです・・・!