単発で一回きりでも相談できる、スポット税務相談というメニューを設けています。
顧問契約のように継続的なサービスではなく、ある疑問や相談を、その場でお聞きして解決してもらい、それで完結するという仕事です。
この仕事について、
「楽そう」
と見られることが、あります。実際、私もかつて楽そうだなと思っていました。
しかしながら、そのときその場での解決が基本なだけに、実際は結構タフな仕事です。
スポット相談という仕事
単発で相談を受けるサービスを、スポット税務相談というメニューで提供しています。
この4月は2件ありました。
一件は、会計freeeの初期設定と今後の経理のやり方について。(2時間)
もう一件は、MFクラウドで経理処理をしている法人経営者の方が全力法人税という税務申告ソフトで自身で申告書を作るのをサポート。(6時間)
という仕事がありました。
スポット税務相談は、1コマ60分という枠で申し込んでもらい、相談が長くなりそうで必要があればコマを増やして申し込んでもらうことになります。
基本的に、そのとき、その場で解決して、そこで業務終了というサービスです。
あとで追加で聞きたいことがあっても、それはお答えしないというルールになっています。継続性がないというのが、顧問とは違うところです。
この、「そのときその場で完了」という側面を見て、この仕事が「楽そう」と思われることがあるわけです。これが、冒頭の話です。
次に、スポット相談をどういう流れで受けているか書きますが、それなりにやることはあり、割と緊張感をもって臨んでいます。
ただお喋りをして済ませられません。
スポット税務相談の仕事の流れ。実はタフ
スポット税務相談の仕事の流れは、こんな感じです。
1 ホームページから申し込みいただく。(相談概要を記載いただく)
2 返信メールで、受付したことを通知しつつ、相談内容の確認
3 この相談前段階で、ある程度の相談内容の把握をする
4 相談内容に関係する取り扱いをケース別パターン別に確認、調べておく
5 ある程度、どういう相談が来ても大丈夫なようにしておき、相談に臨む
6 実際に相談を受ける。解決してもらう
こんな流れになります。
2と3で、相談内容の把握を事前にしています。
また、4と5にあるように、ある程度どういう相談が来たとしても答えられるようにしておきます。ひとつのケースだけ調べておいて、相談時に実は別のケースだったということもあり得るからです。
こうして、それなりに準備しておいて、相談に応じています。
決して、その場で初めて相談内容を聞いて、そこで一から調べて答えるというわけではないわけです。
事前のヒアリングと事前準備が必要なだけに、実はタフな仕事です。答えられないかもしれないというプレッシャーと戦いつつ、緊張感を持って臨んでいるのは、こうした理由からです。
決して、お喋りタイムではない
単発で相談、60分というと、その場で何も調べずに、頭の中の分かる範囲で考えて答えるというイメージがあるのでしょう。
単なるトークタイム的なイメージで。
実際、私もこうして自分でやってみるまでは、「楽そう」とか思っていました・・・。
しかしながら、現実はそうではない。割とタフです。
あるとき、こうしてスポットで相談を受けている税理士で集まり、お酒を飲んでいた際に、単発相談って実はタフだよねという話になったことがありました。
楽そうというのは、一見してお喋りだけで仕事が終わるイメージなんでしょう。
そりゃあ、大事な相談が解決出来て、ラスト10分で少しお喋りということはありますよ。
ただ、仕事の大部分は事前の準備と緊張感を持っての相談対応です。
スポット相談がなぜ楽ではないか?タフなのか?
というお話でした。
そこまでしてでも、単発でのスポット相談を受けるのは、これだけ聞きたい、少し聞きたい、自分でやりたいという方に向けて、少しでも貢献できればという思いからだったりします。