「税理士が話を聞いてくれない!」というのはよく聞く話です。
実際に仕事をしていると、話を聞かずにどう仕事をするのか?という気もしますが、これだけよく聞くからには、実際に存在するのでしょう。
話を聞かない税理士がなぜそうなっているのか、考えてみると、それぞれの立ち位置に応じて事情があるからかもしれません・・・!
話を聞いてくれない税理士とはなにか?
話を聞いてくれない税理士、一言で言ってしまえばそれまでですが、実際は色んなタイプがいて、ただ単に話を聞いてくれないだけではないように思います。
話を聞いてくれないというと、まるで「夫が話を聞いてくれないのよ~」というようにも聞こえますが、おそらくこれだけではないでしょう。話を聞いてくれない税理士を、タイプ別に分けてみたいと思います。
① 会話を徹底的に避ける、訪問も電話も避け、やりとりは郵便・FAX・メールのみの税理士
② 訪問時や電話でのやりとりで話はするが、一方的に話をしてくるだけで、こちら(顧客視点)の話はまともに取り合ってくれない。
③ 訪問時や電話でのやりとりで話をするがなんとなくいつも小ばかにしているような雰囲気
④ 訪問時に質問をしてみるが、質問をすべて持ち帰ってからの返答になる。ひとつもその場で は返ってこない。
⑤ 訪問時に質問をしてみるが、説明がまったくよく分からない。
⑥ 話をしているときに、税理士の会話が全く受け身で、全然トークが展開していかない。
⑦ 対面で相談をしたいのに、訪問してくれない
など・・・。
ただ話を聞かないというだけでなく、実際はそれだけではなく、総じて話を聞いてくれないという税理士になってしまっているわけだと思います。
これらの税理士は、なぜこういうスタイルでやっているのでしょうか?
考えてみましょう。
話を聞いてくれない税理士の実情!?
話を聞いてくれない税理士は、おそらくそれぞれの立ち位置に応じて事情があって、いまその仕事のやり方をしているのでしょう。
①⑦のスタンス
会話を徹底的に避けて、電話も訪問も避けるという税理士は、対応するのが面倒なのでしょう。訪問、電話にしても、対応して話をするということは、実務的な話だけでなくて、世間話や雑談も交えながら話を進めていくものであって、それが面倒だと思っている可能性は高いでしょう。また、税理士は与えられた資料で申告書などの書類を作るのも仕事ですが、それだけやっていればいいだろう、というスタンスで仕事をしているのかもしれません。このタイプの税理士は、対面で相談を頼んでも、もしかしたら良い結果は出ないかもしれませんね。
②③のスタンス
訪問、電話で話をするが、まともに話を取り合ってくれないとか、いつも小ばかにしている雰囲気というのもたまに聞くことはあります。おそらく、自分(税理士)が顧客より上の立場でいるというスタンスの可能性はありますね。お偉い先生タイプともいえるかもしれません。お偉い先生タイプは、親身な良い先生がいる一方、相当厳しいタイプもいそうですね。説教されたりして・・・。
④のスタンス
訪問時にした質問を全部持ち帰って返答するタイプの税理士は、実は税理士ではなくて、事務所職員の可能性もありますね。数回税理士先生と一緒にその職員が訪問してきて、そのうちに先生は来なくなって・・・というケースだと、そのひとが税理士なのか職員なのかよく分からないけど、税理士事務所のひと=税理士、みたいになってて何だかよく分からない感じになっている可能性はありますね。税理士事務所の職員が対応することはよくあることですが、気になるなら、確認してみても良いかもしれませんね。また、あるいは税理士だけど、即答はしないタイプかもしれません。簡単なのは答えてよ!って言ってみてもよいかもしれません。
⑤のスタンス
そして、訪問時に質問をして、答えてくれるが、言っていることがよくわからない。これは実は本当によくあることなんじゃないでしょうか。おそらく、答え方が難しすぎるんだと思います。会計・税金には専門用語があって、税理士同士・税務署と税理士でやりとりするときなどは、専門用語のみで話を通せることもよくあります。それを日常的に行っていると、顧客対応のときにも、そのノリで話を進めてしまっているのでしょう。また、専門家同士の会話なら出来るが、それを顧客目線で、かみ砕いて説明する力が欠けている先生税理士もいます。おそらく何が分からないかわからないよ・・・という対応をしてくる可能性があります。
⑥のスタンス
最後ですが、トークが全然展開していかないというタイプもいるでしょう。これは税理士うんぬんというより、それよりもっと前の段階の話かもしれませんね。あまり話すのは好きではないのか、苦手という可能性もあります。これからもお願いするなら、お客さんの側でサービスを発揮して話を展開していくしかないかもしれません。あるいは打ち解ければ大丈夫かも・・・。
と、それぞれの立ち位置の事情というか言い訳というかがあって、それぞれそのスタンスで仕事をしています。いずれについても、仕事をお願いしている顧客目線に立てば、改善する要素もあるとは思うので、これからも仕事を頼むなら、こういうところ変えてほしい!とか言ってみても良いかもしれませんね。もしかしたら取り合ってくれるかもしれませんし・・・。
税理士は専門家か?サービス業か?
よく、税理士は専門家であるか、サービス業であるかという議論がされていたりします。正解はおそらく、専門家でありサービス業であるというのが答えになるのかもしれませんが、本来は専門家であるか?サービス業か?という議論が起きる前に、元気で親身な専門家である税理士であれば問題はないのでしょう。
ここまで見てきた、話を聞いてくれない税理士しかり、よく説明がわからない税理士しかり、専門家であるという側面は合わせつつ、あくまで仕事であるという前提に立って、顧客視点という部分も意識しながら仕事をしていかなければいけなのでしょうね。
この部分については、日々気を付けていかなければいけませんね。
明日は我が身とは言ったものです。
編集後記
今週は月曜日からセミナーに参加して、今週はそのセミナーがらみでいろいろと考えることばかりでした。これからしばらく頭を悩ましそうです!
ブログでも後日報告します!