これまでのブログでたびたび紹介したり、プロフィールでも書いているように、村上春樹さんの本を好んで読んでいます。
これについて、「なにが好きなの?」と聞かれることがたまにあるのですが、一言では言い切れない。まぁ、そんなに簡単には語れんよというわけで。
ただ、これが良いんだよ。というものは確かにあります。
ノルウェイの森だけじゃあ、ないよ
村上春樹作品を読み始めたのは高校のときで、当時の国語の先生が薦めていて読み始めたのがキッカケでした。
そのときに薦めていたのがノルウェイの森で、それから読み始めました。
これを読んだのが確か高校3年。先生は「これを読むと大学生になりたくなる」と言ってましたね。話のなかでいろいろあるけど、確かに大学生になりたくなります。時代背景は随分前でも、大事な部分は今も同じで、多分いまの若者が読んでもそう感じるんじゃないかなと思います。
それで、それからは好んで次々と読んでいました。一部を除いて、ほとんど読んでいます。
ここで冒頭の話に戻るのですが、聞かれるのが
「何が好きなの?何が良いの?」というQ。
次いで、
「村上春樹、ノルウェイの森でしょ?それ読んでるの?」
何が好きかと言われても、そう簡単に答えれるものでもなく、別段むりに薦める気もなく、むりに読んでもらわなくても良いと思っているので、頑張って感想を述べることはしない。
そして、ノルウェイの森読むの?という問いに対しては、いやいやそれだけじゃあないよ、と。他にもけっこう色々あると、と。
戻って、何が好きかという話。
実は、ストーリーそのものに関わらず、これが好きであるというものはあり、それがキーになって、特定の話が好きになっているというのはあります。
何かをしながら、ビールやコーラを飲むのがいい
村上さんの本のなかでは、あるシーンが多く出てきます。
それが、コーラやビール、カクテル、コーヒーなどを飲むシーン。
ストーリーのなかでも、こういったシーンが出てくるのが好きで、それが色濃くでる話がより好きな気がします。
たとえば、特に好きな話が「午後の最後の芝生」という、短編作品。
大学生の主人公が、期間バイトで芝生を刈る仕事をしている話。基本的に、ある家で芝生を刈るときが話のほとんどを占めます
芝生を刈りに行った先の女主人は、芝生を刈るのを見ながらウォッカトニックを飲んでいます。そして、刈ったあとの主人公にも勧め、彼もそれを飲む。
そして、芝生を刈って帰る途中。ひどい疲れを感じて寄ったドライブインでスパゲティーとコーラを頼む。少し眠り、暮れてきた外を眺めつつコーラを飲む。
この、なにかをしながらコーラを飲んだり、お酒を飲んだりというのが良いんだよなと思っています。
また、デビュー作の「風の歌を聴け」では、主人公と登場人物の鼠(というあだ名の友達)は、よくビールを飲んでいるし、ノルウェイの森でも主人公は緑(大学で知り合った友達)の家で料理を待ちながらビールを飲んでいたりと、ビールを飲むシーンも少なくないです。
ただ飲むシーンも良いなと。私はそんなに飲まないですが。
これについては、読んでみれば分かるとしか言えないのですが、これが良いんですよね。
だからか、自分でも外でコーラ飲んだり、(たまに)ビールを飲むのはやってます。影響されてるんでしょう。
だからというか、外で飲むコーラはうまい
だからというか、何というか、外で飲むコーラはうまいと思っています。
たとえば暑い日の公園では、アイスコーヒーは喉の渇きがとれないような気もすることがあり、(これも渇きは取れないのだろうが)コーラを飲みます。
特に、こんな感じに公園でぼうっとしつつ、スポーツをしている人を見るでもなく視界には入りつつ、コーラを飲むのはいい。
話のなかで飲むコーラやビールに重ねながら。
今回は、「最後の午後の芝生」メインで書きましたが、これに限らずそういったシーンはいくつかあり、読むときはそこをエッセンスとして楽しみながら読み進めています。
伝わらないかもなー、でも読んでみれば分かるかなと。
編集後記
昨日は朝のうちに新メニューをホームページにアップ。日中は終日打ち合わせでした。
けさは、5時30分起床。
今日の記事を書くにあたって、いくつか引っ張り出してパラパラ読んでいました。
「最後の午後の芝生」は、中国行きのスロウボートという短編集に載っているものか、ペーパーバックの、象の消滅に載ってます。
この話は好きで、短いこともあるので相当読み返しています。情景が浮かびます。